庄村聡泰がHEY-SMITH 猪狩秀平に聞く、YouTubeチャンネル成功の鍵 バンド活動との共通点、“ギャル飲み”企画の真相も明かす
元[Alexandros]ドラマーで、現在はスタイリストやライターとして活動する庄村聡泰が、YouTubeチャンネル「クダマキシタマキ」をスタート。庄村が時にくだを巻きながら、それと同じくらい相手から舌を巻くようなエピソードも聞いてきたことから命名された。リアルサウンドでは対談の一部をテキストにて公開。また、リアルサウンドYouTubeチャンネルでは後日未公開映像も掲載する。
第2回のゲストは猪狩秀平(HEY-SMITH)。自らゲストを希望した猪狩とは、意外にもこれまでプライベートでの交流は少なかったそう。二人の出会いやバンドシーンについてはもちろん、「猪狩秀平の大阪のバンドマンチャンネル」を運営する猪狩に企画の考え方や、“ギャル飲み”企画の真相について聞いたほか、乃木坂46やBLACKPINKの話も飛び出した、貴重な対談の模様をお届けする。(編集部)【記事最後にプレゼント情報あり】
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2人の出会いと『TREASURE』でのコラボ
庄村:なんと2回目のゲスト希望で、自分から手を挙げてくださった“方々”……で、いいと思うんですけど。HEY-SMITH、猪狩秀平(Gt/Vo)! HEY-SMITH YUJIくん(Vo/Ba)、(佐渡)満くん(Sax)も来てくださってます。
猪狩:どうも、こんにちは。飲もや!
庄村:乾杯! ……というわけで、プライベートではまだちゃんと飲んだ記憶がないわけ。多分、打ち上げで飲んだことあるくらいでしょ?
猪狩:2人きりはないですね。打ち上げでは音楽トークした思い出はありますけど。
庄村:俺はもう、ゲスい話をした記憶しか……(笑)。
猪狩:音楽トーク、とこじつけたつもりだったんだけど(笑)。
庄村:(笑)。前から飲んでみたかったし、メタルとかパンクの話もしたかった。この辺の話は、[Alexandros]のチーフマネージャーとよくしてたんだけどね。
猪狩:待って、めっちゃしゃべるの早い(笑)!
庄村:とにかく、初回にみっちゃん(光村龍哉/ZION、ex.NICO Touches the Walls)が出てくれたという話をしたら、「じゃあ2回目希望」と言ってくれたのが本当に嬉しくて。あえて関係性をいうと、すごく遊んでいたわけでもなかったじゃん? でも出てくれたのが超嬉しい。
猪狩:もちろんですよ。この間、ライブハウスで会ったじゃないですか。そこで「YouTubeを始める」と聞いて、タイミング的にも縁を感じたんです。俺も最近始めたけど、コラボとかあんまりやったことないし。聡泰さんと喋るのおもしろそうやなと直感的に思って。
庄村:俺も思った。だから、コラボと言ってもいわゆるYouTuberさんみたいな感じじゃない、もうちょっとゆるっとしたものをやっていけたらいいのかなと。初めて会った時が、いまいち思い出せなくて。TOTALFATのイベント『PUNISHER'S NIGHT』だった?
猪狩:そうだと思います。
庄村:HEY-SMITHはもちろん知っていたけど、最初にリハを見たときのことをすごく覚えていて。サウンドチェックのTask-n(Dr)くんの動きに見とれ狂って(笑)。うますぎん?! やばいよ! 多分、ドラマーからそう言われるタイプの人だと思うし、あのテンポをあんなにきれいに、良い意味であんなに脱力して叩ける人なんていない。
猪狩:お! それは喜びますよ。
庄村:昨日も『TRIPLE AXE』(※SiM×coldrain×HEY-SMITHによる合同ライブ)に行かせてもらったけど、耳にはすごく鋭い音なのに、ふーんみたいな感じでやっている、あれは本当に異常っす!
猪狩:彼は調子良い時、白目になるんですよ(笑)。白目で、『北斗の拳』みたいな感じでずっと叩いていて。BPMが非常に速くなるんです。俺らは、「待って、待って!」って(笑)。カウントも速いから、曲を間違えてるなと思って入ってみたら、合ってたり。そういう男なんです、彼は。『TRIPLE AXE』でも、他のバンドのメンバーはそういう癖を知ってるから「今日は速かったな」とか言われます。
庄村:暴走機関車なんだ。[Alexandros]の、という話にもなるかもしれないけど、俺の第一印象はどうだった?
猪狩:第一印象は、マジで壁のない人がいるなと。ごめんなさい、お酒飲んでるからアレなんですけど……喋り方でこの人、多分アホやなって(笑)。でも壁がないから、めちゃくちゃ喋りやすかったです。その時はまだ[Champagne]だった時で、先輩という感じがして。シュッとしたかっこいい人たちがきたな、と思ったら、1人アホやった(笑)。すごく安心しました。
庄村:弱点を見つけたと(笑)。それでしばらくぶりに会ったのはライブハウスで、オーラル(THE ORAL CIGARETTES)の公演だったじゃない? 俺はオーラルのスタイリストとして行っていて。当時、俺らがスペシャ(SPACE SHOWER TV)でやっていた番組にも来てくれた。それから俺はジストニアでバンドを勇退して、久しぶりに会って今に至る、と。だから「今の印象も聞いてください」と言われているんですけど、「変わらない」の5文字で済みます。以上です。
猪狩:(笑)。でもやっぱり、聡泰さんの最近の動きを見ていたらマルチやなと思いました。バンドじゃなくてもエンタメとか、何かを人に届ける才能があるなと。
庄村:人より好きなものが多いというのは、才能の一つかもしれないです。
猪狩:しかも、それが幅広いのにめちゃくちゃ深いのが良いですよね。
庄村:俺も不思議だよ。でも、音楽が最優先だからなんだけど、映画は全然観れていないし、小説なんて本当に悔しくて仕方がないぐらい読めていない。
猪狩:何を読みたいんですか?
庄村:俺はいわゆる不道徳的なものに惹かれるんだけど、日本の不道徳的なものをポップに広めた人って、江戸川乱歩なんですよ。だから、そもそも江戸川乱歩を全部読めていないことには恥すら感じる。
猪狩:なんでなん(笑)! 俺は知らんで。誰? 俺は小説とか映画は一切見ない。映画なんて、アニメを除いたら生涯で10本位しか見たことがない。
庄村:そうなんだ。『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』とか観てそう。キューバのストリートのブラスバンドのドキュメンタリーで、グラミー賞をとった……。
猪狩:全然知りません。俺はもう、『ドラえもん』最高(笑)!
庄村:『ドラえもん』の話だと、1人語りしたら2時間ぐらいイケる。『ドラえもん』は藤子・F・不二雄が生きていた時代と……。
猪狩:もうええ、えぐい(笑)!
庄村:……話を戻すと、最初に会った時はまだHEY-SMITHのメンバー編成が以前の状態で、俺らも前のバンド名だった。『TREASURE05X 2015』で[Alexandros]の「Droshky!」を、HEY-SMITHホーンズ&ギタリスト・猪狩秀平でやったのがめちゃめちゃ楽しかったな。あの時は仮編成だったのを覚えていて、「あら、新ボーカルの顔がかわいいじゃない」と(笑)。
猪狩:いろんな人格が出てくるな(笑)。
庄村:HEY-SMITHのホーンズは、スカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ)ホーンズみたいにいろいろな現場に参加している印象は意外とないんだけど、なんで? あんなに楽しくて、動けて、絵面的にも最高の3人、みんな欲しいじゃん。
猪狩:単純に、友達とか好きなバンドと一緒にやりたいというのがあるんですよね。会社からお願いされて、会社とのやり取りで出るというのがないので。『TREASURE』の時も直接言ってくれたから、「じゃあやりましょう」となったんですけど。大人同士で話して、ギャラをもらってとかはやっていないので。たまにHEY-SMITHの問い合わせフォームから来たりしますけど。
庄村:めっちゃ来るっしょ? 来るけど断っている感じなのかな。
猪狩:そうですね。関係値があれば一緒にやりたいという感じです。[Alexandros]とはそもそも関係値があったし、俺は一つ嬉しかったことがあって。まず、さっきも少し話に出たけど、ライブで一緒にやる前に、『Welcome! [Alexandros]』(SPACE SHOWER TV)に俺1人で出してもらったんですよ。HEY-SMITHはまだメンバーが固まりきっていなくて活動休止中みたいな感じだったにもかかわらず、呼んでくれて。だから、[Alexandros]は俺らが人前に出られる場所を与えてくれたと思っている。その後に「生演奏でやらない?」という話があったので、やりましょうよと。あのオファーには感謝してます。
庄村:と言っても、俺はもう[Alexandros]じゃないから(笑)。
猪狩:そっか。[Alexandros]に感謝してます(笑)。あれは楽しかったですね。またやりましょう!