King & Prince、コントラスト映えるユニット曲に注目 アルバムを通して打ち出す色とりどりの世界観
2021年7月リリースの3rdアルバム『Re:Sense』では、永瀬、髙橋、岸の「Lost in Love」、そして平野、神宮寺による「ツッパリ魂」と、これまた両極端な楽曲を打ち出した。特に「ツッパリ魂」を耳にした時の衝撃たるや。どこか懐かしいサウンドに、こぶしの効いた歌唱。〈ギラギラ〉した漢気溢れる歌唱に、〈メロメロ〉になったファンも多いはず。
また、ピアノの旋律が印象的な「Lost in Love」は、別れを描いた失恋ソング。その瞬間から時が止まったような情景が浮かぶと同時に、切なさ、苦しさ、心が追いつかない胸の内、そして〈どんな犠牲も厭わないのに〉の一節からは愛の大きさや覚悟を感じた。それほどまでに強く思っていたのに、泡のように消えたーー〈「ずっと愛してる」〉のフレーズが切なく響いた。
King & Princeが継承したとも捉えられる、ジャニーズの王道であるポップでハッピーな楽曲もあれば、ダークな世界、切なく苦しい感情を残すものなど、入口の扉を開けるといくつもの扉が出現するかのように、一枚のアルバムを通して様々な世界観を聴かせてくれた。
さて、アルバム『Made in』では、切ない片想いと青春の甘酸っぱさを綴ったラブソング「僕の好きな人」を平野、髙橋、岸が、愛する人をガラスケースにしまっておきたいという重い愛をテーマにした大人なラブソング「Doll」を永瀬、神宮寺が歌うことが発表された。同じラブソングでも“青春”と“大人”という違った角度から描かれるようで、今作でもKing & Princeならではのコントラストが楽しめそうだ。