SixTONES、あいみょん、三浦大知、モーニング娘。’22、福原遥……6月8日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は6月8日リリースのSixTONES『わたし』、あいみょん『初恋が泣いている』、三浦大知『燦燦』、モーニング娘。’22『Chu Chu Chu 僕らの未来/大・人生 Never Been Better!』、福原遥『ハルカカナタヘ』の5作品をピックアップした。(編集部)

SixTONES『わたし』

 7thシングルの表題曲「わたし」は、松村北斗が出演するドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』(フジテレビ系)挿入歌。ドラマの物語とリンクした歌詞は、〈有り得ないところまで/心が動き出す〉という冒頭のフレーズから〈“わたし”を奪っていく〉という最後のラインまで、人を好きになった際の感情の揺れをリアルに描いている。理性ではコントロールできず、衝動に身をまかせるしかない恋愛の本質を射抜く、質の高いラブバラードだと思う。楽曲に生き生きとしたエモーションを与えているのはもちろん、メンバーの歌声。松村からはじまり、京本大我、ジェシーがつなぎ、田中樹、森本慎太郎、髙地優吾が声を重ねながら「わたし」の世界観、メッセージを増幅させるパフォーマンスをぜひ堪能してほしい。(森)

SixTONES – わたし [YouTube ver.] / Watashi [YouTube ver.]

あいみょん『初恋が泣いている』

 ドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』主題歌として制作された「初恋が泣いている」は、初恋という言葉に内包されている、“恋の初期衝動”と呼ぶべき感情を映し出すミディアムチューン。どんなに経験を重ねても、恋が始まる瞬間のどうしようもない切なさに馴れることができず、悲しい別れの記憶から抜け出すこともできない。そんな恋愛の“どうしようもなさ”をあいみょんは、愛らしく、素朴なメロディラインとともに生き生きと描き出している。歌謡とオルタナがせめぎ合うようなバンドサウンドも素晴らしい。カップリングの「皐月」は、川辺素(ミツメ)をサウンドプロデューサーに迎えたフォーキーな楽曲。心地よく揺れるリズム、生楽器の響きを活かしたアレンジとともに〈寂しさ満たせる人は 隣に いない〉という言葉が滲む佳曲だ。(森)

あいみょん – 初恋が泣いている 【very short movie】

三浦大知『燦燦』

 NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK総合)主題歌として話題の「燦燦」は、三浦大知が作詞、三浦とUTAの共作曲によるバラード。〈白い花 揺れる波〉という風景描写からはじまり、様々な困難にぶつかりながらも懸命に生きる“あなた”への思いを綴ったこの曲は、沖縄の四兄妹の50年の歩みを描いた朝ドラのストーリーはもちろん、本土復帰50周年を迎えた沖縄に対する感情も含まれているように感じる。穏やかな表情で〈届いて この歌 あなたが/信じてくれたように〉、〈「大丈夫 ほら 見ていて」〉という言葉を響かせる歌声も絶品。デビュー25周年を迎え、三浦の表現力がさらに深みを増していることが伝わってくる。三浦とUTAの共作による「新呼吸」は、未来への希望を軽やかに歌ったミディアムチューン。モータウンの進化型と呼ぶべきリズムとフロウが気持ちいい。(森)

三浦大知 (Daichi Miura) / 燦燦 -Music Video- (連続テレビ小説『ちむどんどん』主題歌)

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