T.M.Revolution、Aqoursらが名演届けた2日間 『アイカツ!』『ラブライブ!』……愛に溢れた『バンナムフェス2nd』完全レポ
5月14日・15日の2日間、ZOZOマリンスタジアムにて行われた『バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル2nd』。バンダイナムコグループが生んだアイドルや、アニメ・ゲーム作品の楽曲を手がけたアーティストたちが一堂に会した大規模なフェスだ。当日は有料配信も行われ、多くの人が視聴した。MCはヒャダインと宇垣美里が担当、ステージの合間にはトークパートが設けられ、ノンストップで行われる充実の公演となった。
1日目のトップバッターは『アイドルマスター ミリオンライブ!』。1曲目は出演キャスト全員による「Dreaming!」。炎の特効が映えた和ロック「百花は月下に散りぬるを」、〈On・The・Wave!!〉の掛け声と共にペンライトを振り客席とステージが一体となった「絶対的Performer」、正統派アイドルのエモーショナルな一面を見せた「ABSOLUTE RUN‼︎!」とユニット曲を披露し、最後はメンバー揃っての「Harmony 4 You」とスクリーンに映るキャラクターとシンクロしたダンスと歌唱で、会場の熱を一気に上げた。
続いて登場したのは『ラブライブ!スーパースター‼︎』のLiella!。白い衣装に身を包み「START!! True dreams」「だから僕らは鳴らすんだ!」と前向きな楽曲を披露し、激しいダンスと確かな歌唱力で会場を引き込む。初の野外フェス出演というフレッシュさも覗かせながら、大人っぽくジャジーな「ノンフィクション‼︎」から「Day1」とラップを含む楽曲が続き、また違う表情を見せる。この規模のライブ出演は初めてと喜びを語り、アカペラで見事なハーモニーを聴かせながら始まった「Shooting Voice!!」、「What a Wonderful Dream!!」とほぼノンストップで歌い踊り続け、その実力を見せつけた。
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』は、ゴシックテイストの「Maze Town」、クラブサウンドを響かせた「MONSTER GIRLS」とクールなユニット曲が続いた後、出演メンバー揃っての「TOKIMEKI Runners」「Love U my friends」とアイドルらしいキュートな2曲を披露。ギャップで魅せ、最後は「Just Believe!!!」で力強くそれぞれのパフォーマンス力を発揮しステージを終えた。
10周年を迎える『アイカツ!』シリーズは、「episode Solo」(『アイカツスターズ!』)「ヒラリ/ヒトリ/キラリ」(『アイカツ!』)を続けて披露。続く「プライド」(『アイカツフレンズ!』)ではサプライズゲストとして神城カレン役の田所あずさが登場。姫石らき役の逢来りんと特別なデュエットをパフォーマンスした。続く「チュチュ・バレリーナ」(『アイカツ!』)のイントロが流れると客席からはどよめきが起こる。変化球のセットリストで驚かせ、アニメ本編を知っている人にとっては、いずれも胸が熱くなるステージとなった。
次にタオルを掲げ登場したのはmisono。『テイルズ オブ ザ テンペスト』のテーマソング「VS」。拳を振り上げる姿に会場も煽られ熱気に満ちてゆく。さらに「そして僕にできるコト」「Starry Heavens」を歌唱。misonoの熱量と『テイルズ オブ シンフォニア』のムービーがシンクロし、客席もひとつとなってクラップを送る。「まさにmisonoは、『テイルズ』とファンの皆様とスタッフの皆様と共に、二人三脚で来た」と感謝の気持ちを示し『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』の主題歌「二人三脚」を熱唱。曲中では〈最高のパートナー 大切なパートナー〉という歌詞になぞえ、「みんなのことです、そして隣にいる人たちのことです!」とシャウトし、熱い想いを伝えた。最後は「今の気持ちが詰まっている」と語られた自作曲「ホ・ン・ト・ウ・ソ」でステージを締めくくる。歌唱力とほとばしるエネルギーで会場を一つにする、圧巻のパフォーマンスだった。
シリーズの垣根をこえた共演が実現した『アイドルマスター スターリットシーズン』からはProject LUMINOUSが出演し、「SESSION!」「GR@TITUDE」が披露された。白を基調とし、金色とパステルカラーがあしらわれた衣装で、それぞれの声の個性を活かし揃ったダンスを見せ客席を沸かせた。
『アイカツ!』シリーズの後半パートは、「君のEntrance」(『アイカツオンパレード!』)からスタート。前半パートに出演したメンバーも合流し「アイドル活動!オンパレード!ver.」も披露、ステージ上のスクリーンにはこれまでの登場アイドルが次々と映し出される感動的な演出で、誰もが知る名曲を彩った。最新作『アイカツプラネット!』からは、STARRY PLANET☆が登場。「Bloomy*スマイル」「HAPPY∞アイカツ!」を披露した。シリーズを通し意外な音楽性で驚かせ、カラフルな衣装と本格的なダンスでステージを駆け抜けた。
陽が落ちた会場に続いて登場したのはBACK-ON。「ニブンノイチ」「セルリアン」と『ガンダムビルドファイターズ』関連曲を続けてパフォーマンスした。ハードなサウンドにキャッチーなメロディ、ストレートな言葉の数々にペンライトを振る手も激しさを増してゆく。『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2』からは、今年9月に結成20周年を迎えるという彼らにとっても大事な曲だという「flyaway」を、さらに今現在の状況とリンクし未来を問いかける「where is the future?」が歌われた。優しいメロディと歌詞に、観客も一つとなる。ラストはmisonoを迎え「with you feat.Me」を披露。スペシャルなコラボで会場を沸かせた。
この日、一番に驚きをもって迎えられたのは『電音部』だろう。神宮前参道學園による「Hyper Bass 2022 (feat. Yunomi)」「Future (feat. ミディ)」、港白金女学院による「麻布アウトバーン (Prod. ケンモチヒデフミ)」「IAM (feat. Shogo, Tsubasa)」、外神田文芸高校による「pop enemy (feat. Shinpei Nasuno)」「NEW FRONTIER!」と、3ユニットの楽曲が披露されたが、電子音楽という括りの中でもユニットごとにカラーのまったく違うサウンド、キャラクターに合わせたハイセンスな衣装、ダンサーのパフォーマンス、暗い会場を活かした照明やムービーの演出に加え新規リミックスに新曲の披露など、音楽を最大限に魅せるギミックが散りばめられたステージであった。
1日目最後に登場したのは『アイドルマスター シンデレラガールズ』。1曲目は「Shine!!」だ。それぞれの個性に沿った衣装を身に纏った出演キャストが登壇すると、大きな拍手とペンライトで迎えられる。続いて、多彩な音楽性を持ったユニット曲が続けて披露された。アイドルらしいダンスがキュートなポップス「Let’s Sail Away!!!」、どこまでもかっこよさを追求したEDMサウンド「バベル」、確かな歌唱力で疾走感あるメロディを歌い上げた「Trancing Pulse」と、それぞれが抜群のチームワークを発揮したメドレーとなった。
ラストは『アイドルマスター スターリットシーズン』パートに出演していた二人が呼び込まれ、キャストが勢揃い。そこで歌われたのは「GOIN’!!!」。キャスト陣はペンライトの光に応えるようにステージの端から端まで余すことなく駆け抜け、夜空には花火が打ち上がる。熱さと希望に満ち溢れた1曲で、ステージと会場が一つとなり1日目が終了した。