宮川大聖、“奇跡の連鎖”への感謝と約束 進化を目標に掲げたツアーで見せるハイクオリティなパフォーマンス
宮川大聖が4月に、たなか(前職・ぼくのりりっくのぼうよみ)のトータルプロデュースによる2ndフルアルバム『ファンタジア』をリリースし、全7公演のツアー『宮川大聖 LIVE TOUR 2022「ReSTA」』を開催。5月21日に東京・Zepp Hanedaで6公演目を行った。
ツアータイトル「ReSTA」は、リスペクティブ・スターズの略で「それぞれの星」という意味とのこと。「みんなで輝ける場所を一緒に作れたら」との思いで、今回こうしたタイトルが付けられたという。そしてツアーでの目標を「進化」と掲げたそうで、楽曲を連続で聴かせる構成、様々な作品から楽曲がピックアップされたセットリストなどからは、その“進化”した歌とパフォーマンスを観てほしいという思いが感じ取れた。
ライブは最新作『ファンタジア』収録曲を軸に、前アルバム『RÉBECCA』や、2020年のミニアルバム『Symbol』の収録曲なども披露され、彼のキャリアを集大成するような内容になった。
「OVERDRIVE」で幕を開けたライブ。エレキギターが激しくかき鳴らされると、「準備はいいか、羽田!」と、宮川も拳を振り上げるようにして歌う。続く「ファンファーレ」で雰囲気はがらりと一変。軽快なビートの楽曲に乗せて、フェイクやファルセットを聴かせた。自ら手を叩いて会場のクラップを誘った「Null」、身振り手振りを交えながらダウナーなラップも聴かせた「AKEGATA(feat. たなか)」。そして静かな夜を連想させるようなゆったりとしたビートに乗せて、儚げなハイトーンボイスを聴かせた「Satellite」へ。
宮川の歌声の魅力は、ファルセットを巧みに使ったハイトーンボイス、1曲の中で多彩な表情を見せる細かなニュアンスの付け方、そしてエッジの立ったメリハリのある聴き心地のいい声色にある。セリフを交えながらもがくような歌声を聴かせた「get out get」は、その混沌とした雰囲気に思わず引き込まれた。テクニカルなフロウで見事なラップも聴かせた「ロア」では、スリリングな世界が目の前に広がった。
MCでは音楽を通してみんなの人生関わっていきたいと話し、「これからもみんなの人生にズカズカと踏み込んでいく!」と、宮川流の言い回しでこれからも変わらず活動を続けていくことを宣言。また恒例の“のどごしタイム”(水を飲む時のゴクゴクと鳴る音を、ライブ音質で楽しむというもの)では、「ゴクゴク。プハァ~!」と水を爽快に飲み干し、「CMのオファー、待ってます!」とニヤリ。時折見せるお茶目な表情に、客席も魅了されていた。