BE:FIRST SOTA&RYUHEI、グループの高いパフォーマンスレベルを牽引する2人 それぞれのスタイルの違いに迫る
もう1人は最年少のRYUHEIだ。15歳ながら幼少期からの長いレッスン歴を持つRYUHEIは、HIP HOP色を有するSOTAとはまた異なり、ジャズダンスの要素を包含したしなやかな曲線美が際立つダンスが特徴。長い手足と抜群のスタイルを活かし、音の一つひとつを丁寧に拾って踊りに落とし込む丁寧さと繊細さが、見る人をRYUHEIの世界観に惹き込む。ダンススキルの高さはお墨付きであるが、ただ踊るのではなく、速いムーブでは真っ直ぐにこちらを捉える眼光で魅了し、緩いムーブでは必ず魅せてくるのが彼だ。
例えば、「Betrayal Game -Dance Practice-」では1番サビの〈もう少し触って〉の直後に一瞬の空白があるが、RYUHEIは正面から右を向くように首をひねることで本来であれば無音の時間でさえも作品の要点に昇華。その妖艶さには驚く声も多い。
ステージ上での憑依力や、音楽に対する造詣の深さが生む表現力は厚く支持される理由の一つであるが、プロとしてデビューしてからのRYUHEIは間違いなくそれまで以上にダンススキルを高めている。最近ではSOTAの代名詞でもある「ヒット」(筋肉を瞬間的に収縮させ、すぐに力を抜くことで筋肉がポップコーンが弾けるように見える、ポップダンスの基本的スキルの一つ)を多く取り入れ、しなやかさの中に力強さを含んだ新たなRYUHEIスタイルを確立しているようだ。進化が止まることを知らない最年少が数年後どんなアーティストになっているのか、今から楽しみにしている人も多いだろう。
BE:FIRSTのパフォーマンスが評価される理由は、他のメンバー全員も上で述べた2人と遜色ないダンススキルを秘めているからだ。特にダンスにフォーカスしたダンスプラクティス動画からは気持ち良いほどに息の揃った7人の様子が見て取れよう。全体として見た時のクオリティは言わずもがな、一人ひとりに着目して七通りのダンスを楽しむのもBE:FIRSTを知る上で非常に効果的だ。