大原櫻子、新曲「それだけでいい」に込めたファンへの“ありがとう”の気持ち 言葉としての表現で伝える意味

大原櫻子、歌詞に込めたファンへの思い

26歳になった私の気持ちや人生観を打ち出したい

ーーアレンジもかなり音数が抑えられていて、言葉を伝えることに心を砕いていますよね。小名川さんとの近しい関係性も、この曲の質の高さにつながっているのではないでしょうか。

大原:この前、小名川さんと改めて対談する機会があったんですけど、出会ってからもう10年になるんですよ。最初にお会いしたのはデビュー前、(映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の)オーディションのときなんですけど、ずっと二人三脚で進んできて、私の声の魅力や性格もわかってくれているし、すごく心強いです。

ーー小名川さん自身も作家、プロデューサーとして経験を積んだことで、引き出しが増えているのでは?

大原:そんな偉そうなことは私からは言えません(笑)。でも、確かに変化はしていると思いますね。最初の頃は口数が少なかったんですけど、今はお互いにどんどん発言しながら制作してるので。

ーーMVにも、大原さんの意見が反映されているんですか?

大原:そうですね。スタッフのみなさんと打ち合わせしているときに、「二人で過ごす日常、君と僕がいる場面を描きたい」という意見を出させてもらって。冒頭の“夕日のなかにある二人の影”がキーになっているんですが、それも提案させてもらいました。

大原櫻子

ーー全体を通してイメージが明確だったんでしょうね。ライブで歌ったときの手応えはいかがでしたか?

大原:ありがたいことに、バイオリンとピアノのアレンジにぴったりだったんですよね。音源とはちょっと違うアレンジで披露したんですが、「最初にこの編成で届けられたのはよかったな」と思いました。Twitterなどでも「いい曲」と言ってくれる人がいて、嬉しかったです。さっきも言いましたけど、ファンのみなさんに思いを伝える曲でもあるので、リリース後どんな反応があるか楽しみです。

ーーそしてカップリング曲「笑顔の種」は、高橋久美子さんが作詞を担当していますね。

大原櫻子
大原:小名川さんのアレンジが上がってきた段階で、「この曲の歌詞は久美子さんにお願いしたいね」と話してたんです。その後、リモートで打ち合わせをしながらメロディの印象を伝え合って、「故郷や地元を思い出すような歌詞にしたいね」という方向になりました。

ーーこの2年は地元に帰れない人も多かったでしょうし、歌詞には社会の状況も反映されていると感じますか。

大原:そうですね。故郷に帰れない時期が続いていたし、久美子さんとも自然にそういう話になっていきました。歌詞が上がってきたときも、「すごく久美子さんらしいな」と思いましたね。サビの〈笑顔は笑顔を呼び出す魔法なんだよ〉というフレーズも素敵で。以前、久美子さんに歌詞を書いていただいた「夏のおいしいところだけ」や「Grape」もそうなんですけど、表現がかわいらしいんです。今回の歌詞でいうと〈鼻歌ラララララ〉〈嬉しいことも悲しいことも/半分こしよう〉だったり、「かわいいな」というフレーズが散りばめられているんですよ。ポエムとして読んでも温かいんですよね、久美子さんの歌詞は。

ーー当然ですけど、高橋さんは大原さんが歌うことを想定して歌詞を書いているでしょうし、大原さんの声質やニュアンスにすごく合っていますよね。

大原:ありがとうございます。歌詞によっては「これを自分が歌うなんて想像できない」ということもあるんですけど、そういう挑戦も楽しいし、新しい扉を開ける感覚があります。「笑顔の種」の歌詞は、情景が目に浮かぶところも好きなんですよ。歌い出しの〈商店街の猫〉というワードだけで、猫がいて、商店街のお総菜屋さんがあって、自転車で通ってる人もいて……という世界がパッと広がって。久美子さんの歌詞にはパズルがバチッとハマるような感覚があるんですよね。

ーー本当ですよね。やっぱり大原さんも地元に帰るとホッとしますか?

大原:もちろんです! 東京出身なので“故郷に帰る”という感覚はそんなにないんですけど、地元には気を許せる人たちがたくさんいるし。街に育ててもらったと思っているので、落ち着きますよね、やっぱり。

大原櫻子

ーー楽曲制作は今も続いているんですか?

大原:そうですね、少しずつ。曲のバラエティを意識しつつ、あとは26歳になった私の気持ちだったり、人生観を打ち出したいという思いもあって。日々変化しているし、それを言葉としてしっかり表現したいんですよね。

ーー7月からは舞台『ザ・ウェルキン』に出演しますが、音楽と舞台を軸にした活動は今後も続きそうですか?

大原:はい。歌とお芝居は相互作用があるし、両方に活きてくるので。大好きなことをどちらもやらせてもらえているのはありがたいなって、改めて思いますね。

■リリース情報
大原櫻子『それだけでいい』
2022年5月11日(水)リリース

 <CD収録曲>(全形態共通)
M1:それだけでいい
M2:笑顔の種

<リリース形態>
・初回限定盤【CD+DVD】¥1,700(税込み)
・通常盤【CD】¥1,300(税込み)
・ビクターオンラインストア限定商品
(初回限定盤【CD+DVD】+写真集)¥3,700(税込み)
・ビクターオンラインストア限定商品
(通常盤【CD】+写真集)¥3,300(税込み)

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