トンツカタン 森本晋太郎が語る、新垣結衣「heavenly days」の衝撃 「付き合っているテイの日記を書いていました」

トンツカタン 森本、新垣結衣を語る

 お笑い芸人のルーツ音楽にスポットを当てた新連載「芸人と音楽」がスタート。第1弾はザ・マミィ 酒井貴士とHIPHOPユニット Mellsを結成し、『スペシャのヨルジュウ♪』の天の声や『フリースタイルティーチャー』への出演など、音楽界隈でも活躍を見せるトンツカタンの森本晋太郎が登場。インタビューでは、これまでに聴いてきた音楽遍歴やHIPHOP/フリースタイルへの挑戦をはじめ、青春時代から大ファンだという新垣結衣への思いなど、ざっくばらんにトークを展開してもらった。(編集部)

【音楽遍歴】トンツカタン 森本晋太郎が語る、新垣結衣「heavenly days」の衝撃

インターナショナルスクールで合唱した加山雄三

ーー幼少期の頃など、音楽の原体験としてはどんな楽曲がありますか?

森本:思い返すと、スティングの「Englishman In New York」と、もう1曲がサラ・ブライトマンの「Time To Say Goodbye」ですね。どちらも親が車でよくかけていた曲なんですけど、強烈に記憶に残っていて。何か影響を受けたというわけではないんですけど、今でも聴くとエモい気持ちになるというか。別に両親が洋楽好きだったというわけではないのですが、サザン(サザンオールスターズ)みたいな邦楽もかかっていた中で、特に印象深いのがこの2曲という感じで。

ーーちなみに、どんな子どもだったんですか?

森本:幼少期の頃はけっこう明るい感じで、よく歌ったり踊ったりするような子どもでしたね。当時の写真を見返したりすると、今では絶対できないようなポーズをしていたり、かなりバリエーション豊富なんですよ。今思うとそこが僕の明るさのピークで、そこからどんどん落ち着いて、今みたいな感じになってます。だから高校の頃に「芸人になりたい」と親に話したときも、「あんた、全然面白くないんだから無理だよ」って言われて。家ではひと笑いもとったことはないですね。

ーー(笑)。森本さんはインターナショナルスクールに通われていましたが、青春時代に聴いていた音楽といえば。

森本:その時は邦楽を中心に聴いていて、BUMP OF CHICKEN、ORANGE RANGE、RADWIMPS、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、RIP SLYME、Superfly、椎名林檎、東京事変など、王道的なものを網羅してましたね。それと同時に学校で流行っていた、カニエ・ウェストやブリトニー・スピアーズ、エミネムなども聴いていて。カニエ・ウェストのアルバムをクラスメイトと回し聴きみたいなことはしてたと思います。

 あと、コーラス部が卒業式に絶対歌ってくれる曲があって。加山雄三さんの「海 その愛」なんですけど、けっこう海外の方もいたので、〈海よ 俺の海よ〉の発音が(モノマネしつつ)〈UMIYO ORENO UMIYO〉という感じなんですね。「あれ、これ多分意味をわかってないよな」と感じつつ、でも心に響くみたいな(笑)。加山雄三さんの「海 その愛」で繋がっていた学校だったのかもしれません。ちなみに、僕の後輩が「海 その愛」のアカペラで『ハモネプ』(『全国ハモネプリーグ』)で優勝しました。

ニット女子特集で恋に落ちた新垣結衣

ーーBUMP OF CHICKENやORANGE RANGEなどをよく聴いていたということですが、特に一番ハマっていたのはどんなアーティストだったんですか?

森本:なるほど。じゃあ、あれ出しちゃうか……新垣結衣「heavenly days」。今でもファンなんですけど、好きが高じて当時流行っていたmixiで新垣結衣さんと付き合っているテイの日記を書いていました。「heavenly days」はもう殿堂入りですね。

ーー新垣さんに惹かれた理由とは?

森本:うわー、なんでしょうね。やっぱり、あの澄んだ瞳というか。僕が最初に出会ったのが、『smart』という雑誌のニット女子特集だったんです。そこで「え、こんなにニットが似合う子いるの?」ってなって。“ニットブースト”込みで恋に落ちたんですね。あとは歌声ですね。「heavenly days」は、声を加工したり、二重にしていなかったと思うんですけど、そういう小細工がないところも良いですね。あと、MVはご覧になったことありますか? ただただ新垣結衣さんのアップ。あれができる人はいませんよ、本当に。アップで歌っているだけなのに、あの衝撃たるや……。よくカラオケでも歌いましたね。

ーー(笑)。お笑い芸人になってからはどうですか?

森本:芸人になってからは音楽から離れていた時期があって。というのも、芸人になった時にすごく意識が高かったんですけど(笑)、街の会話からネタができるという話を聞いて、音楽を聴いている場合じゃないなってなったんです。そこから5年くらいですかね、ずっと音楽を聴かないで外出していたんですけど、周囲の会話からできたネタが0だったんですね。「あれ、聞いていた話と違くない?」って。その作り方は僕には向いてなかったと分かって、イヤホンをつけるようになったんです。

 で、時を同じくして『スペシャのヨルジュウ♪』の天の声をやらせてもらえることになって、そこでハマ・オカモト(OKAMOTO'S)さんだったり、04 Limited SazabysのGENさん、R-指定(Creepy Nuts)さん、SUPER BEAVERの渋谷(龍太)さんと一緒に仕事をする中で、失った5年を取り戻すようにわっと音楽を聴くようになったんです。そこの繋がり以外にも、chelmicoやTempalayのAAAMYYYさんだったり、最近だと女王蜂やBiSHもよく聴きますね。

ーーここぞっていう時に気分を上げる曲はありますか?

森本:kZmさんの「TEENAGE VIBE feat.Tohji」。10代のバイブスをずっと持っていようという歌なんですけど、2分半くらいの短い時間ですごく奮い立ちます。ネタを書こうと喫茶店に向かう道すがらに聴いてます。ネタを書いてる時は気が散っちゃうんで音楽は聴かないんですけど。

ーー森本さんは、ザ・マミィ 酒井貴士さんとMellsというラップユニットを組んでいます。HIPHOPへの興味はどんなところから湧いてきたんですか?

森本:やっぱり高校時代に聴いていたカニエやエミネム、RIP SLYMEとかから好きになって。そこから『フリースタイルダンジョン』を知って、フリースタイルってかっこいいなと、Creepy Nutsとかを聴きだすみたいな。ほぼ皆さんと同じようなルートでハマっていますね(笑)。酒井はもともとラッパーを目指していたんです。でも、R-指定さんのラップを見てラッパーの道を諦めたっていう。なんか、妙にかっこいい諦め方をしてるんですよね。僕と酒井でYouTubeチャンネルをやっていた時期があって、その時にスタッフさんが色々動いてくれてMellsを組むことになったんです。

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