DA PUMP、強い意志を持って届けたラブ&スマイル “らしさ”全開で臨んだ2年ぶり有観客ツアー初日公演

 「今日は2年分の思いを込めてみんなと一緒に燃え尽きたいので、よろしくお願いします!」。客席をまっすぐ見ながらISSAが叫ぶ。DA PUMPの2年ぶりとなる有観客ツアー『LIVE DA PUMP 2022 TOUR DA POP COLORS』が、4月16日に松戸・森のホール21 大ホールで開幕。ここではその初日公演の模様をレポートする。

 客層はキッズからシニアまでと幅広く、彼らがこの数年のメディア出演などで力を入れてきた“ストリートダンスカルチャーの伝道師”的な活動がしっかり身を結んでいるのだろうと感じた。開演ブザーに拍手が巻き起こり、BGMにDPC(DA PUMPファンの愛称)の手拍子が加わり、会場内の熱気に拍車がかかっていく。

 「Dream on the street」で幕を開けたこの日のステージ。カラフルな楽曲を収録した実に17年ぶりのオリジナルアルバム『DA POP COLORS』を携え、“何色にでも染まれる”白いコスチュームで登場した6人。年齢に逆行するように艶のあるハイトーンを響かせるフロントマン・ISSAの歌声には毎回新鮮に驚かされるが、彼らのダンスの土台であるロックを基調に、各メンバーをフィーチャーしたポッピンやクランプなど、それぞれの得意とするジャンルを組み合わせたパフォーマンスにまず圧倒された。細かいブースに区切られた、例えるならDP(DA PUMP)マンション的なセットも、ダンサーそれぞれのパフォーマンスを見比べながら楽しめる面白さがある。

 続いては、『DA POP COLORS』リード曲の「DA FUNK」。映画『サタデー・ナイト・フィーバー』にインスパイアされたという“DA FUNKビーム”を、メンバーはステージから、DPCは客席から飛ばし合い、初日ながら息の合った連携プレーを見せていた。

YORI

 MCでは「初日からMCの段取りを全然守らない! それがDP(DA PUMP)ということで」とメンバーみんなで苦笑いしながら、ツアー期間の初夏~夏にぴったりな楽曲(わりと大きなヒントになってしまっている気がするが)などを畳みかけるように披露していく。もちろん各メンバーのダンススキルや“ジャンルの玉手箱”ぶりを、エンタメ感たっぷりの演出で堪能できるダンスコーナーも見どころのひとつだ。ちなみにダンスコーナーにはダンサーのみが出演するのかと思いきや、“しーじゃ(沖縄の方言で先輩や兄という意味)”ことISSAも登場し、その体力オバケぶりで軽く度肝を抜いてくる。

 ペアダンスを踊りながら即興コントのようなやり取りを繰り広げるTOMOとKENZO、眩しそうに客席を眺めはにかむような笑顔を見せたU-YEAH、指差しなどのファンサで王子ぶりを発揮していたYORI、ラップのほかMCでも大いに客席を盛り上げていたKIMI、投げキッスを連発するISSAと、6人それぞれに初日を楽しんでいる様子だった。

U-YEAH

 U-YEAHは「幕が上がってお客さんが見えたら、柄にもなく涙が込み上げてきてしまって……1曲目の振りに出遅れました!」と告白。そして振りをしっかり覚えて参加したDPCたちに「ダンスでみなさんとコミュニケーションできるって、改めて最高じゃないですか」とKENZOが満面の笑顔を見せる。観客からの質問コーナーではシニア世代のDPCからの「DA PUMPのライブに年齢制限はありますか?」という質問に、メンバーがせーので「ございません!!!」と答えて会場の笑いを誘う一幕もあった。

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