BIGBANG、4年ぶりカムバックでも変わらぬ人気 これまでの歩みを感じさせる「春夏秋冬(Still Life)」を聴いて

 4月5日、BIGBANGが新曲「春夏秋冬(Still Life)」でカムバックを果たした。これは約4年ぶりの公式の活動となり、BIGBANGがこの春に雪解けを迎えいよいよ動き出したのだ。

 今回は、長い空白期間を経て4人体制で動き出したBIGBANGの今までとこれからについて考察してみたい。

唯一無二のBIGBANGという存在

 2006年に8月に韓国デビューをしたBIGBANGは、今年2022年で16周年を迎える。韓国のアイドルグループとしては長寿と言えるだろう。

 2009年6月には日本デビューを果たす。デビュー後は定期的に来日をしコンサートツアーを開催。音楽番組やバラエティ番組にも出演するなど、日本での人気を得てきた。活動を休止する前までには、ドーム公演の常連グループとして確固たる地位を築いてきた。

 YGエンターテインメントは、今や世界を股にかけて活動するBLACKPINKや、iKON、WINNERの他に、日本人メンバーを擁し今後の活躍が期待されているTREASUREなどが所属している韓国芸能界切っての大手事務所だが、「YGエンターテインメント=BIGBANG」という構図が出来上がっている人は多いのではないだろうか。まさにYGの黄金期を支えてきたグループと言っても過言ではないだろう。

 特にBIGBANGは、K-POPが今のように全世界に音楽ジャンルとしての地位を築く前から、韓国や日本以外でもコンスタントにワールドツアーを行いグローバルに活動してきた。ヒップホップ色を前面に押し出し、メンバーそれぞれの個性をミックスして生まれた「BIGBANGは、若い世代のK-POPアイドルたちのロールモデルになり、アイドルという枠を飛び出し「唯一無二」として存在しているのだ。

4年ぶりのカムバックに見るBIGBANGの今

 メンバー全員の兵役などによる空白期間後のBIGBANGのカムバックは、2020年4月にアメリカ・カリフォルニアで開かれる予定だった『コーチェラバレー・ミュージック&アートフェスティバル』のステージだと言われていた。しかし、新型コロナウイルスの全世界的パンデミックにより、10月に延期になった後、中止に追い込まれてしまった。

 それから約2年。YGエンターテインメントは3月21日の公式ブログにBIGBANGのポスターを公開し「BIGBANGが4月5日カムバックする」と新曲を発表することを突如伝えたのだ(※1)。カムバックポスターが公開されて1時間も経たないうちにTwitterの「ワールドワイドトレンド」1位にランクインし、多くの人たちが彼らのカムバックへ大きな期待をしていることを感じさせた。

 このニュースから約2週間後、約4年ぶりのBIGBANGの新曲「春夏秋冬(Still Life)」がリリースされた。

 “来年の暮れには、咲き誇る春/真夏の夜の夢 秋を感じ、そして冬の雪/4つの季節は巡り 再び春がやってくる”というSOLの歌い出しから始まる「春夏秋冬(Still Life)」は、流れていく季節を感じながら、過ぎ去っていった時間を振り返る歌詞と、ギター演奏をバックにゆったり流れていくロックバラードだ。BIGBANGが長く歩んできた16年の道を感じさせてくれる内容になっている。そこにあったのは、長い時間をかけて熟成されたBIGBANGの姿だった。

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