SixTONES、ライブでこそ体感できる楽曲とパフォーマンスが放つ熱量 一度見たら忘れられないインパクトと中毒性

 同番組では、ライブの本番に向けたリハーサルの様子も公開された。スタッフから「どうだった?」と聞かれると、「いやーちょっと……」と口を開いた田中に続いて、「ぬるいっすね」と森本。田中も「締まりがないな」と続けるなど厳しい言葉が飛び出した。森本は「このライブ通して楽しいと思ったの『LOUDER』だけだったんで。そこまで気持ちがあがってこなかったんですよね。頭だったり全体通しての“SixTONESのライブに来たな感”を感じなかった」と意見を述べた。「強い曲が少ない」と語るメンバー一同。体力面を考慮したセットリストだったようだが、「やっちゃえばできる」とジェシーは強気だ。

 “SixTONESのライブに来たな”と感じる場面は、人それぞれ違うだろう。バラードで響かせた美声やユニット曲のハーモニーに酔いしれ、ダンスに魅了される。キュートなポップソングもあれば、必死に笑いをこらえたMCパート、ユニークなファンサービスだって外せない。

 SixTONESの“強い曲”ーーより激しくより攻めようと彼らがこだわった楽曲は、時にオーディエンスの心の底に沈み積もった澱や日々の鬱憤を焼き払うかのように響き、パフォーマンスに圧倒された体験や心を揺さぶられた衝撃は、余韻となってしばし響き続ける。

 紹介した2曲も、何もかもを忘れさせるような勢いのある楽曲。語彙力を奪われ、目も耳も、そして心もジャックするような迫力と中毒性がある。地上波の音楽番組で披露される機会がないのは残念だが、6人の歌唱にダンス、フォーメーション、そしてセットリスト、会場のセットに情熱的な照明、オーディエンスの熱気……あらゆる演出が融合したライブでこそ迫力や凄みが発揮される。

 2022年1月5日発売の2ndアルバム『CITY』にも、「WHIP THAT」などのパワフルで刺激的な楽曲が盛り込まれている。ツアーも折り返しに差し掛かるが、SNSのタイムラインに流れてくる興奮冷めやらぬ言葉によって、それらのパフォーマンスで彼らが暴れ回っていたことを知ると胸が躍る。

 前述の『RIDE ON TIME』で、ジェシーが「やっぱり俺たちはライブが好きなんで……まぁデビューできなくてもライブができてたらいっかって会話もしたこともある。一番落ち着くし、ライブが。何してもファンは、見に行きたい、来たいって言って来てくれてるからホームじゃないですか」と語ったほどライブへのこだわりは強い。

 6人のパワフルで繊細で、最高にカッコよくてユニークな姿が、ライブを通してこの先もずっとより多くのファンに届けられることを願うばかりだ。なかなかチケットが取れないという現実はあるものの、百聞は一見に如かず。YouTubeで気になった人は、ぜひ次の機会にチャンスを狙ってみることをお薦めしたい。

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