MORE MORE JUMP!、初音ミクらと歌い紡ぐボカロ曲の新たなセカイ 『プロセカ』ストーリーとのリンクも

 スマートフォン向けリズム&アドベンチャーゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(略称『プロセカ』)の作品内に登場する女子高生4人組アイドルユニット・MORE MORE JUMP!の『MORE MORE JUMP! SEKAI ALBUM vol.1』が、3月14日付のオリコン週間アルバムランキングで5位を獲得した(※1)。このアルバムは毎月1ユニットずつ、ユニット×初音ミクを中心としたバーチャルシンガーたちが歌唱するセカイver.を収録した『SEKAI ALBUM』における作品。第一弾となった高校生の男女混合ミュージカルユニット・ワンダーランズ×ショウタイムよりバトンを受け取ったのが、MORE MORE JUMP!だ。

 ゲーム中で展開されるのは、現代の渋谷で生きる5つのユニットに属するオリジナルキャラクターたちの‟本当の想い”から生まれた場所=セカイに存在するバーチャルシンガーたちが、彼らの‟本当の想い”を見つけ出すストーリー。なかでも、MORE MORE JUMP!は、カリスマ的アイドルの桐谷遥(CV:吉岡茉祐)に憧れてアイドルを目指すようになる花里みのり(CV:小倉唯)がメインキャラクターとなり、それぞれの事情でアイドルを辞めることになった桐谷と桃井愛莉(CV:降幡愛)、そして現役アイドルの日野森雫(CV:本泉莉奈)がMORE MORE JUMP!として活動する中での青春ストーリーが描かれている。MORE MORE JUMP!のセカイに住むバーチャルシンガーは、初音ミクと鏡音リンだ。

 シーンを彩ってきたボカロPが楽曲を書き下ろすことでも話題の『プロセカ』では、各ユニットごとに歌唱担当楽曲が決まっている。現段階でMORE MORE JUMP!の担当曲は、40mPによる「Color of Drops」や、Mitchie Mによる「アイドル新鋭隊」、ナユタン星人による「モア!ジャンプ!モア!」を含めたボカロPによる書き下ろし楽曲、ボカロ曲のカバーの24曲。その中から、今回、MORE MORE JUMP!とバーチャルシンガーたちが歌唱するボカロ曲の12曲が厳選された。

ビバハピ / MORE MORE JUMP! × 初音ミク

 Mitchie Mによるアイドルコールが咲く「ビバハピ」やEasyPopによるワクワク感こみ上げるテクノポップ「ハッピーシンセサイザ」といったMORE MORE JUMP!の性質を伝える楽曲が煌めく本作。オリジナルキャラクターとバーチャルシンガーの同居が実現していることもひとつのポイントだが、それ以上に彼女たちが歌う楽曲は、新しい感動的な光景をプレゼントしてくれる。

 例えば、本作に収録された「ツギハギスタッカート」は、『プロセカ』内で見ることのできる3DMVゲームサイズとしてYouTubeで、すでに本作のリリース前から公開されている曲。トップアイドルとしてお互いの存在をリスペクトし合う桃井と日野森による哀愁を含んだボーカルに、初音ミクの声が交わり、増す孤独感。ボカロP・‟とあ”による男女の失恋ソングとして生み出されたこの曲が、MORE MORE JUMP!の歌声を通すと彼女たちのストーリーに沿う友達同士の別れがテーマとなっているような曲へと変容する。そのほか、ファンとアイドルという関係性から、同じ道を進む仲間となった花里と桐谷が初音ミクとともに歌唱する夏代孝明による「ニア」でも同様の現象は起こる。〈ああ 僕はまだ 期待してる ボロボロでもう見る影もないけれど キミが居るこの地球(ほし)を 忘れたくはないんだよ〉と〈ココロないキミ〉に問いかけるような温かみを感じる歌詞が、それぞれを大切に想う2人の歌詞へと姿を変えていくように。

『ツギハギスタッカート』3DMVゲームサイズ公開!

 さらに、ボカロPの‟はるまきごはん”によるSFチックな「メルティランドナイトメア」も、MORE MORE JUMP!のストーリーの始まりや未来への希望を表した曲であるかのように聴こえてくる。彼女たちの歌声から、それぞれのボカロ曲が本来持つ歌詞の意味を超えた別視点の楽曲に出会えるのは、たしかなストーリーが構築されている『プロセカ』だからこそ。ボカロPが手がけた楽曲は、歌唱するユニットとそのストーリーとは切っても切れない関係にある。

『メルティランドナイトメア』3DMVゲームサイズ公開!

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