『ハロプロ楽曲大賞'21』ハロヲタが選ぶ2021年ベストソング決定 第3位はモーニング娘。'20「純情エビデンス」 1位&2位は?

つばきファクトリー

【ハロ!ステ#394】チームRubyからつばきファクトリー「マサユメ」LIVE映像!花鳥風月 チーム花「純情エビデンス」定点映像!ハロー!キッチン清野桃々姫 MC: 岸本ゆめの&小林萌花

 つばきファクトリーも2位の「涙のヒロイン降板劇」をはじめ、12位「ガラクタDIAMOND」、15位「約束・連絡・記念日」と、2021年11月発売のトリプルA面シングル収録曲はすべてトップ20入りという、アンジュルムと同じ強さを見せている。

 2021年5月発売の『2nd STEP』収録のアルバム用新曲も多数ランクインしたが、最高位は14位の「マサユメ」。作詞:児玉雨子、作曲:中島卓偉、編曲:炭竃智弘によるファンキーチューンで、この作家布陣は、2018年のシングル曲「今夜だけ浮かれたかった」や2019年のシングル曲「三回目のデート神話」と同じもの。特に「今夜だけ浮かれたかった」は2018年2位という高評価だった。

 楽曲大賞の過去ランキングを振り返ってみると、2017年2位「初恋サンライズ」、2018年2位「今夜だけ浮かれたかった」、2021年2位「涙のヒロイン降板劇」と、あと一歩で楽曲大賞だったのに……というケースが多く、シルバーコレクターのポジションに期せずしてなってしまっている。

BEYOOOOONDS

BEYOOOOONDS『こんなハズジャナカッター!』(BEYOOOOONDS[This is not how I pictured myself.])(Promotion Edit)

 BEYOOOOONDSのグループ最高位は、配信シングルだった「フレフレ・エブリデイ」の9位。2021年3月発売のトリプルA面シングル3曲のなかでは、自己言及的なメタソング「こんなハズジャナカッター!」の11位が一番上だった。

 また、BEYOOOOONDSは『アラビヨーンズナイト』『眠れる森のビヨ』という2つの演劇作品の使用曲がノミネートされていたが、そのなかからヒカル(平井美葉)「夜が来て、朝が来る」が50位にランクインした。これは『眠れる森のビヨ』の終盤で歌われる印象深い一曲で、そういった曲もちゃんと評価されているのがわかる。

ハロプロ研修生

ハロプロ研修生『きみの登場』

 ハロプロ研修生は、前作より3年ぶりのアルバム『3-STARS』が2021年9月にリリースされて、こちらからの曲が多数ランクインした。最高位は作詞・作曲:中島卓偉、編曲:炭竃智弘による「きみの登場」の7位。つばきファクトリー「マサユメ」と同じく、やはりこういったファンキーチューンは人気が高い。さらにいえばこの曲は歌詞が〈きみの登場を 世界は待ちわびてる〉という、ハロプロ研修生のテーマ曲のような性質も帯びており、そこも高評価につながったのだろう。

 また、ハロプロ研修生ユニット「ミステイク」は18位にランクイン。ハロプロ研修生ユニットはOCHA NORMAに発展したので、この曲も今後はOCHA NORMA曲として歌われていくことになると思われる。

その他

宮本佳林『未来のフィラメント』(Karin Miyamoto [Filaments of Future])(Music Video)

 正確にはハロプロではないが、関連ということでノミネートされていた楽曲のなかでは、鈴木愛理が39位「Be Brave」、41位「rescue」、45位「真夜中のメリーゴーランド」と、ベスト50内に3曲送り込んでいるのが印象的だ。

 2020年12月にJuice=Juiceを卒業すると同時に配信シングルとしてリリースされた宮本佳林「未来のフィラメント」は28位で、これは準ハロプロ楽曲のなかでは最高位ということになる。宮本は2021年12月にデビューシングルをリリース、鈴木は2022年2月に3rdアルバムをリリース予定であり、これらの収録楽曲が次回の楽曲大賞にランクインしてくることも予想される。

MV部門

つばきファクトリー「2nd STEP」Teaser Movie Vol.2

 楽曲ではなく映像基準で投票されるMV部門。こちらは前述の通り、アンジュルム「愛されルート A or B?」が首位を獲得し、楽曲部門との2冠を達成した。

 その他は、2位にBEYOOOOONDS「フレフレ・エブリデイ」、3位にアンジュルム「SHAKA SHAKA TO LOVE」など、楽曲部門で上位に位置していた楽曲がMV部門でも強いが、そんななかで異彩を放っているのが8位のつばきファクトリー「だからなんなんだ! feat. 小野田紗栞 (Music Video Solo Ver.)」。つばきファクトリーのアルバム『2nd STEP』収録のアルバム曲は、それぞれメンバーをフィーチャーしたMVが制作され、YouTubeでダイジェスト版が公開されたのち、Blu-ray『「2nd STEP」Solo and Dance Practice Clips』にまとめられた。

 小野田紗栞のソロ映像による「だからなんなんだ!」MVは、小野田が真顔で不思議な踊りを踊っているだけという作りなのだが、これがファンの琴線に触れた。映像のシュールな雰囲気は見ていて癖になる。

推しメン部門

 楽曲大賞の参加者による一推しメンバーを集計した推しメン部門。これがそのまま実人気ランキングに重なるとはいえないが、ひとつの指標ではある。

 ここ数年はモーニング娘。佐藤優樹の1位が続いていたが、今回も1位を獲得。これで7年連続となる。過去のランキングでは、嗣永桃子(Berryz工房)が2008年~2013年の6年連続1位という記録をもっていたのだが、それを超えた形だ。佐藤は今回でハロプロを卒業したので次回以降は1位から下がるはずだが、そうとも言い切れないのがすごいところ。

 前年からの比較でいうと、川名凜(アンジュルム)が83位3票→28位22票、橋迫鈴(アンジュルム)が50位13票→15位36票、工藤由愛(Juice=Juice)が42位15票→21位29票、松永里愛(Juice=Juice)が36位19票→18位32票という躍進が目立った。

YouTube部門

好きって言ってよ / 福田真琳(つばきファクトリー)歌唱動画

 前回から新設されたのがYouTube部門。ハロプロおよびアップフロントアイドルたちが2020年度に公開したYouTube動画をノミネートリストという形でまとめたところ、実に939個の動画が記録された。

 第1位に輝いたのは、「好きって言ってよ / 福田真琳(つばきファクトリー)歌唱動画」。2021年7月に加入したJuice=Juice・つばきファクトリーの新メンバー7人が、それぞれ過去のハロプロ楽曲をカバー歌唱する動画のシリーズが展開されたのだが、そのなかでも福田真琳のこの動画がファンの高評価を得た。4位の「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの? / 河西結心(つばきファクトリー)歌唱動画」も同シリーズからだ。

 福田真琳は推しメン部門でも第20位にランクインしており、これはつばきファクトリーのグループ内での最高位でもある。福田のいきなりの高い人気が可視化された。

 また、2021年に話題を集めた「アンジュルム 川村文乃「1級マグロ解体師」合格の裏側に密着!」は2位、SeasoningSというユニット名発表の瞬間を収めた「3人へのお知らせ【BEYOOOOONDS】」が3位と、この辺りは前評判も高かったので順当なランクだろう。

アンジュルム 川村文乃「1級マグロ解体師」合格の裏側に密着!
3人へのお知らせ【BEYOOOOONDS】

 以上、2021年度の「ハロプロ楽曲大賞」の結果を振り返ってきた。楽曲のリリース数という点では、3グループ(モーニング娘。'21、つばきファクトリー、ハロプロ研修生)がオリジナルアルバムを出したということもあり、前回2020年度よりも充実したものになり、ランキング自体も多彩な楽曲が並ぶ盛り上がったものとなったのではないだろうか。

 モーニング娘。'21やJuice=Juiceのシングル、宮本佳林のシングル、小片リサのカバーアルバムなど、2021年12月リリースの作品が2021年度ではなく2022年度のノミネートになってしまうのはいまいちしっくりこないが、逆にいえば2022年度はすでにこれらの楽曲がノミネートされて充実しているともいえるし、2022年はOCHA NORMAのデビュー年ということで、こちらも期待できる。

 それでは今年末の「第21回ハロプロ楽曲大賞'22」にて、皆さんの投票をお待ちしています。

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