櫻坂46 松田里奈、メディア出演急増のワケ 持ち前の明るさと“素”で勝負するグループの副キャプテン

“素”こそが武器

 だからと言ってただ単に明るいだけでなく、その明るさの中に多少の“隙”があるのが面白い。以前番組において、関西出身のメンバーが最近東京に染まってきたという話題で、松田が「ちょっと前に『裏原』みたいな所に行ってました」と暴露すると、すかさず司会の土田晃之に「『裏原』がオシャレだっていうのも宮崎の子だよね」とツッコまれて笑いを生んだ場面があった。場を盛り上げようとイジる側に回ってみた松田だが、かえって彼女自身の垢抜けなさが露呈してしまい、それを見逃さなかった土田に見事に捕えられたシーンだったように思う。

 こうした“隙”、あるいは“素”の部分が彼女の大きな魅力の一つだ。櫻坂46の同期には個性の強いメンバーが多く、それに対して松田は「(自分は)普通の人間なんです。普通の代表例みたいな」「個性が強い子には敵わない」と話す(『Top Yell Neo 2021~2022』より)。たしかに現在の櫻坂46には、何かせずともそのままで面白いタイプのメンバーが揃っている。そのなかで松田は、爪痕を残そうと何か面白いことを作為的にしてみても、結局「やってる(狙ってる・作ってる)」と他からツッコミが入ってしまう。“松田やってる事件”と題して番組で検証されたこともあった。しかし、だからこそ「素で勝負したい」と彼女は言う(同誌より)。

 『THE TIME,』の放送日は朝3時起きで出勤しているという松田。そんな元銀行員としての生真面目さや、ふとした瞬間に出てしまう“素”の部分こそが、彼女本来の魅力なのだろう。変に取り繕わず、等身大の姿でいることで多くの共感を呼ぶはずだ。そして持ち前の明るさで、グループを、そして日本の朝を照らしてほしい。

(※1)https://tpranking.com/2021-12-break-talent
(※2)https://www.keyakizaka46.com/s/k46o/diary/detail/19331

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