宗像明将のチャート一刀両断!
=LOVE、5回目のクリスマス迎えたシングルがチャート好調 “らしさ”を更新していく指原莉乃のプロデュース手腕
参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2021-12-27/
2021年12月27日付のオリコン週間シングルランキングで、JO1が気を吐くなか、しっかりと2位を獲得したのが=LOVEの『The 5th』。指原莉乃がプロデュースするアイドルグループの10枚目のシングルで、2017年のデビュー以来5回目のクリスマスを迎える彼女たちのシングルとなるのが題して『The 5th』です。
その表題曲は、メンバーの高く可愛らしい歌声から始まりますが、全体のサウンドデザインは極めてソリッド。クールなプログラミングのリズムに貫かれ、一方でドラマティックなオーケストラの音色が序盤から響いていきます。そして、このサウンドは全編で大きな変化がなく、過剰な足し算をしない美学すら感じさせます。ArmySlick、Yu-ki Kokubo、YUU for YOU、YHANAELという4人のソングライターのコライトによる強みを感じさせる1曲でもあります。
そしてMVは、メンバーとの待ち合わせ、乾杯、プレゼント……とクリスマスのデートを恋人目線で描く構成。最後の最後に男性と思われる手が出てきて嫉妬させるであろう構成も見事なものです。
カップリング曲の中で、思わず身を乗り出したのは、Type Bと通常盤に収録されている「Poison Girl」でした。何に驚かされたのか。それは、この楽曲に挿入されているラップのフロウが本格的であることでした。まだまだいなたさが残りがちなJ-POPのラップの中で、「Poison Girl」のラップは新鮮。プログラミング主体のサウンドながら、ジャジーなスウィング感があるトラックは、原一博の作編曲によるものです。