SixTONES『CITY』、挑戦の証のような渾身のアルバムに 音楽ファンも唸るトラックとボーカルワークの融合
今年1月に発売した1stアルバム『1ST』は、SixTONESが持つ唯一無二の魅力を詰め込んだ名刺的アルバムでありながら、デビューからの怒涛の一年がギュッと凝縮されたような一枚だった。一方で今作『CITY』は、そうしたグループならではの魅力を保ちつつ、いかに新しい領域にチャレンジできるかといった姿勢を感じる。とりわけそれが色濃く表れているのが初回盤Bに収録された3曲だ。「LOUDER」は、巷で密かに再評価されている音楽ジャンルのニュージャックスイングを取り入れた一曲で、ジェシーと森本慎太郎のパワフルな歌声がそのグルーヴにしっかりハマっている。今年「寄り酔い」や「ヨワネハキ」で一躍注目を集めた音楽クリエイターの和ぬかが提供した「真っ赤な嘘」は、松村北斗と髙地優吾の新境地を味わえる。ボカロカルチャーとの結びつきは「フィギュア」(くじら提供)でも健在だったが、今曲は両者の魅力がより密接に絡み合っているのが見て取れる。「With The Flow」は、シティポップ調のサウンドに乗せて京本大我の美しいファルセットと田中樹の力強いラップが響き渡る一曲。このように音楽ファンも唸るクオリティのトラックと、それにマッチしたメンバーたちのボーカルワークの融合が楽しめる。
このように今回のアルバムは、様々なことが制限されていたこの一年においても、これだけのことをやれたという挑戦の証のような作品だ。2年前は、Snow Manとの同時デビューを果たし、“ジャニーズの期待の新人グループ”という立場にいたSixTONESも、今年はなにわ男子がCDデビューを果たしたことで、若手とはいえ新人ではなくなった。今彼らに求められているのは、“SixTONESにしかできないこと”なのである。それは、現在活況を見せているボーイズグループシーンを生き抜く上でも大切なことだ。YouTubeでの活動や、楽曲で勝負する攻めの姿勢によって、徐々にそれが形になりつつある。クールさの中に熱さを持ち、スタイリッシュだが確実にガムシャラさも持っている。そんな彼らのチャレンジ精神が伝わってくる渾身の一枚だ。
■リリース情報
2022年1月5日(水)
SixTONES 2ndアルバム『CITY』 (読み:シティ)
楽曲・タイアップ情報
「Rosy」 (読み:ロージー)
映画 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2022年1月7日公開) 日本語吹替版主題歌
■SixTONES 関連URL
SixTONESオフィシャルサイト:https://www.sixtones.jp/
2ndアルバム「CITY」商品情報:https://www.sixtones.jp/discography/d009/
2ndアルバム「CITY」特設サイト:https://www.sixtones.jp/city/