南條愛乃が冬に聴きたくなる思い出ソングは? 槇原敬之、SPEED、μ's、THE PRIMALSなどプレイリストインタビュー

南條愛乃、冬に聴きたくなる思い出ソング

子供の頃や青春時代を思い出す冬ソング……「White Love」SPEED

ーーSPEEDは世代ですか?

南條:もう、ガンガン世代ですね。周りの子はみんな聴いていたし、新曲が出るたびに歌っていたし、フリを覚えて学校でやってる子もいたし。当時、SPEEDさんは小・中学生でデビューして。同い年くらいでそんな存在は新鮮だったし、スタイルが良くて、歌もうまい。同い年なのにすごく大人びて見えて。同い年という親近感もありつつ、憧れではなく、カッコいいって思っていましたね。懐かしいな。小学生の頃を思い出します。

カラオケで歌いたくなる冬ソング……「冷たくしないで」今井絵理子

ーーこの流れで、今井絵理子さんのソロ曲。結構、マニアックな曲ですよね。

南條:どこで知ったのかは覚えていないんですよね。友達がカラオケで歌っていたのを聴いて知ったのかな。当時、学生でお金がないから、CDが出たら買うっていうことはできなかったんです。近所にレンタルショップがあったので、そこで借りて聴いたりはしていたんですけど。疾走感があり、力強い歌い方と、学生の私には悲しい度が強い歌詞で。

ーー2番目の人の歌なんでしょうか。クリスマスや誕生日などの特別な日は会えないという。

南條:そうそう。でも、彼女がいるのを知っているのに、好きになってごめんねって言ってるから、見向きもされていないのかもしれない。なんて悲しいんだ! と思いながら、カラオケで歌ってた記憶がありますね。本当に昔から、訳もわからず失恋の歌が好きですね。

ーーよく歌っていましたか。

南條:めっちゃ歌っていた記憶があるんですよね。だから、たまに思い出すんですよ。SPEEDもクラス内で派閥があって。絵理子ちゃん派と(島袋)寛子ちゃん派に分かれてて、私は寛子ちゃん派だったんですけど、なぜか絵理子ちゃんの曲をカラオケでよく歌っていた。それが、自分でも意外なんですよね。何で知ったのか覚えてないんですけど、よく歌っていた記憶があります。

ーー13歳の南條さんはどんな女の子でしたか。

南條:絵ばっかり描いていましたね。あとはゲームをしてたかな。今とあんまり変わらないです(笑)。

最近のお気に入りの冬ソング……「忘却の彼方 Never Let it Go」 THE PRIMALS

ーーゲームの話が出たところで、『ファイナルファンタジーXIV』の曲に。

南條:この曲はいろんなバージョンがあるんですよね。オリジナルはエレキギターがジャガジャガいってる、結構激しめの曲なんですけど、歌詞の内容は悲しくて。召喚獣で蛮神シヴァになっちゃうキャラクターのテーマソングなんですけど、自分が死んで散ってしまうことがわかってる人の曲なんです。もともとは戦闘曲で、蛮神シヴァと戦う時に流れている曲なんですけど、これは、アコースティックバージョンというか、アコギとかピアノで弾かれている、グッと優しくも悲しいアレンジに寄っているバージョンですね。

ーーいつかカバーして欲しいです。

南條:私もカバーしたいんですけど、全編英語なんですよね。歌いたいけど、歌えるかどうかわからないなっていう気持ちもあります(笑)。

アニメソングで冬といえば……「Snow halation」μ's

南條:これは入れておかないとね。μ'sのライブでは欠かせない曲になっていったなっていう思い出があって。曲自体も好まれていたと思いますけど、なんといっても、落ちサビの(高坂)穂乃果からのサイリウム変え。一面がオレンジになるんですよね。一体感というか、連携というか。あれをお客さんが手動でやってるわけだから。アニメ系のライブはそれが本当にすごいなって思います。同期して自動で色が変わるサイリウムが流行ったけど、オタクにはいらないですもんね(笑)。みんな、それよりもはるかに正確にできるから。すごいことだなと思いますね。

ーーステージから見た景色も覚えてますか。

南條:オレンジに変わる瞬間は、穂乃果というか、えみつん(新田恵海)しか見れないんですよ。前を向いてるのがえみつんだけで、他のメンバーは全員、首を横にふって、目を伏せてる。だから、床しか見えてなくて。で、私たちが顔をあげると変わり終わってるんですね。でも、なにかのイベントかフェスで、「スノハレ」を一人でカバーさせてもらったことがあって、その時に、オレンジに変わる瞬間を見られたんですよ。えみつんはいつもこんな景色を見てたんだっていうのが印象的ですね。しかも、お客さんから始まったことが、新しいバージョンの「スノハレ」のMVに逆輸入されたり、ライブステージの照明でもオレンジ色を使うようになったり。最初はお客さん発信だったと思うんですけど、相互関係もあって面白かったですね。

冬をイメージする自身の楽曲……「白い季節の約束」「A Tiny Winter Story」

【南條愛乃】4th ALBUM「A Tiny Winter Story」試聴用MV

ーー「白い季節の約束」は2017年5月リリースの6thシングル『光のはじまり』のカップリングに収録された曲でした。

南條:それまで私、冬の曲が1曲もなかったんですよ。当時、ちょうど5周年ライブがある年だったんですけど、クリスマス近辺に開催されるのは内々で決まっていて。そこで披露できる冬の曲が欲しかったので、カップリングで冬の曲を作ってもらったんですね。ただ、初夏のリリースから冬のライブまでに半年くらい間が空くので、その期間にも意味合いをつけたいなと思って。だから、「白い季節の約束」の歌詞の物語も冒頭は冬より前の季節から始まっていて。半年後の冬も、こうして隣で、今と同じように横顔を見続けられていたらいいという歌詞を書いて。初夏から冬にかけて、気持ちが途切れず、ずっと続いていきますように、みたいな。少女漫画のような歌詞を書いてますね。

ーー「5周年記念ライブで会いましょう」という裏テーマもありましたよね。

南條:そうですね。隠されているけど、むしろメインテーマみたいな感じですね。ファンの人と一緒にいたいな、同じ気持ちでいたいなという思いを書いてますね。

ーーそして、5年後の今年、冬をテーマにしたアルバムのリード曲として、「A Tiny Winter Story」が誕生しました。

南條:来年ソロ10周年を控えてるんですけど、珍しく冬にアルバムを出せることになって。せっかくだから、冬をテーマにしたアルバムにしようと思ったんですけど、歌詞を書いている時がまだ残暑の頃だったので、全然冬の気持ちになれず(笑)。「参ったな、じゃあ、唯一ある冬の曲を聴いてみよう」って、「白い季節の約束」を聴いたら、曲調的にも近しいものがありますし、アンサーソングにしたら面白そうだなと思って。時期的にも、周年を見据えた年なので、書き始めたらすらすらと膨らんでいきました。

ーーアンサーソングになっているんですね。

南條:はい。「白い季節の約束」は女の子目線の曲なんですけど。「A Tiny Winter Story」は男の子目線というか、「白い季節の約束」で横顔を見られていた側の人。横顔を見てるというのは、隣を歩いているということなので、お互いが見合っているというか。そんな空気感が出せたらいいなと思って書きました。

ーー〈横顔〉だけじゃなく、〈見上げた夜空〉と〈白い季節の約束〉など共通のワードが使われてます。

南條:わかりやすく入れないと気づいてもらえないから(笑)。

ーーファンからの答えというニュアンスは?

南條:それはないですね。自分で書いたら、わけわからなくなるじゃないですか。だから、周年は見据えているものの、曲の物語としての続きという感じですね。

ーーちなみにこの2曲を収録したアルバムはどんな作品になりそうですか。

南條:作家陣が相当豪華になってますね。畑亜貴さん作詞、上松(範康)さん作曲で、『ファイナルファンタジーXIV』のピアノアレンジをされているKeikoさんが編曲してくれた「物語よ始まれと願う空に」なんて、強すぎじゃないですか! 私、歌わずに、歌詞を見ながら聴いていたいくらいですもん。他にも、『グリザイア』シリーズの桑島(由一)さん&藤間(仁)さんコンビに作っていただいた新曲もありますし、初夏に『逝ってしまった君へ』というエッセイを出版されたあさのますみさんに歌詞をお願いした「余韻」ともいう曲もあって。1曲1曲が濃くて、世界観もしっかりしているので、繰り返し聴くのにもバランスの良い曲たちが揃ったと思います。いろんな冬を連想したり、思いに浸りながら楽しんでもらえるんじゃないかなと。

ーー今回選んでいただいた曲と並べて聴くと南條さんの過去から現在までの道のりが感じられて面白いです。小学生から中学生の頃に聴いていた曲、専門学校を経て声優になり、『ラブライブ!』があり、ソロ5周年と10周年の曲があるという。

南條:完全にパーソナルに寄ってますよね。結構、自分の過去、学生時代から引っ張ってきたものもあって。私としては昔を振り返ったなと思ったんですけど、皆さんにはどう感じてもらえるんでしょう。こんなの聴いてたんだなって、これまでは言ったことなかったから。本当に自分の軌跡が見えちゃって、若干恥ずかしいですけど、素敵な曲ばかりなので楽しんでもらえたら嬉しいです。

■リリース情報
南條愛乃
4thオリジナルアルバム『A Tiny Winter Story』
発売日:2021年12月22日(水)
品番/価格
【初回限定盤<2CD+Blu-ray+PHOTOBOOK>】
¥6,600(税込)
【初回限定盤<2CD+DVD+PHOTOBOOK>】
¥6,600(税込)
【通常盤<CD>】
¥3,300(税込)
発売元・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

<CD INDEX>
01. 白い季節の約束
作詞:南條愛乃 作曲・編曲:増谷 賢
02. Merry
作詞:Duca 作曲:叶人・Art Neco 編曲:川口ケイ(Art Neco)、美孔(Art Neco)
03. vignette
作詞:桑島由一 作曲・編曲:井内舞子
04. .物語よ始まれと願う空に
作詞:畑 亜貴 作曲:上松範康(Elements Garden) 編曲:Keiko
05. ありったけの愛しさで
作詞:rino 作曲:新田目駿(HANO) 編曲:石倉誉之
06. 全ては不確かな世界
作詞:南條愛乃 作曲・編曲:安瀬 聖
07. 青星
作詞:川田まみ 作曲・編曲:齋藤真也
08. My Heart My Hope
作詞:南條愛乃 作曲・編曲:齋藤真也
09. シュガーポット
作詞:桑島由一 作曲・編曲:藤間 仁(Elements Garden)
10. 余韻
作詞:あさのますみ 作曲・編曲:井内舞子
11. A Tiny Winter Story
作詞:南條愛乃 作曲・編曲:丸山真由子

<初回限定盤特典>
● 特典映像ディスク
・A Tiny Winter Story MV version
・A Tiny Winter Story Lyric Video version
・A Tiny Winter Story MV Making
・SPOT
・南條一間 ~シーズン5~

● 特典CD(Cover Songs)
01. Mr.Snowman
02. ウィンターマジック
03. 愛しさにリボンをかけて
04. スターライトパレード
● フォトブック(24P)

表題曲「A Tiny Winter Story」先行配信情報
2021年12月8日(水)0時より、各社配信サービスにて順次配信開始
https://lnk.to/yoshino_nanjo_atinywinterstory

■ オフィシャルサイト:http://nbcuni-music.com/yoshino_nanjo/
■ オフィシャルファンクラブ『ごきんじょるの友の会』:https://gokinjolno.jp/
■ 公式Twitter:https://twitter.com/nanjolno
■ 公式Instagram:https://www.instagram.com/nanjolno/



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