MAN WITH A MISSION、オーディエンスとの絆とバンドの原点を再確認した『Merry-Go-Round Tour 2021』初日

MWAM、アリーナツアー初日レポ

 MAN WITH A MISSION(以下、MWAM)の全国アリーナツアー『MAN WITH A MISSION Presents「Merry-Go-Round Tour 2021」』が11月30日、横浜アリーナからスタートした。このツアーは神奈川、愛知、大阪の3都市で6公演を行うもので、各都市ともにDay 1を「Songs of Innocence」と題して2010年から2013年までの日本クラウン在籍時の楽曲が中心、Day 2を「Songs of Experience」と題して2013年から今日までに至る最新楽曲が中心という異なるセットリストで開催。また、各公演に同時代を生き互いに切磋琢磨し合ってきた盟友たちから今後の音楽シーンでの躍進が期待されるニューカマーまで、バラエティ豊かなゲストアクトを招き、熱演を繰り広げることになる。

 ツアー開始直前の11月24日には、約3年半ぶりとなるニューアルバム『Break and Cross the Walls I』をリリースし、最新のオリコン週間ランキングで初登場2位を記録したばかり。そんな勢いに乗ったMWAMがツアー初日にどんなステージを見せてくれるのか、会場にてその勇姿を見届けてきた。

 ゲストアクトとして初日公演の幕開けを飾ったのはFUNKIST。ワールドミュージックからの影響が強いダンサブルなサウンドで、集まった観客を大いに盛り上げる。曲間にはMWAMと初めて回った2011年のツアーを振り返る一幕もあり、エネルギッシュな楽曲とともに観る者を魅了し、トップバッターとしての大役を見事に果たした。

 メインアクトのMWAMの出番になると、Jean-Ken Johnny(Vo/Gt)の「イケルカ、人間ノヤロウドモ。思イッキリ楽シンデクレ!」を合図にライブはスタート。ツアー真っ只中ということもあり詳細なセットリストについて触れることは避けるが、この日は事前にアナウンスされていたとおり、日本クラウン時代の懐かしいナンバー……今やライブ定番となった人気曲やアゲ曲、ライブで耳にするのは久しぶりな楽曲など、バンドの原点を再認識させるような選曲で会場のオーディエンスを熱狂させる。

 MCではJean-Ken Johnnyが「我々ノホウガドレダケ楽シミニシテキタカ」と、喜びを隠せない様子を見せる。そして、「コレヲ言ウノモ久シブリデスガ……皆様、ゴ準備ハヨロシイデショウカ? ダッタラ、思ウ存分カカッテキナサイ!」と煽り、声を出せないオーディエンスは拍手などでその熱気に応えていった。

 この日の公演を観て改めて感じたのは、この日演奏された楽曲の多くが、現在に至るまでの活動における基盤となっているものばかりで、シンプルでストレートな楽曲の数々からはMWAMのバンドとしての初期衝動が強く伝わること。まさに「Songs of Innocence」(=純粋無垢な曲たち)というテーマにぴったりな内容と言えるもので、結成10周年を経て届けられたニューアルバム『Break and Cross the Walls I』で彼らが遂げた進化や成長の度合いを再確認できたのではないだろうか。

 一方で、この日はツアータイトルにも用いられた「Merry-Go-Round」や、アルバムからのリードトラック「yoake」といった『Break and Cross the Walls I』収録曲も披露。初期の楽曲の間に置かれることで、新曲たちが表現の幅を広げながら音楽的進化を遂げたものになっているかも実感できたはずだ。

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