LiyuuדCLUB”は最高の化学反応に ダンスミュージックで開花したシンガーとしての新たな魅力

LiyuuדCLUB”は最高の化学反応に

 来年2月9日にリリース予定の1stアルバム『Fo(u)r YuU』に向け、デジタルシングル4カ月連続配信をスタートさせたLiyuu。その第2弾楽曲となる「Endless Vacation」が到着した。クラブシーンとJ-POPシーンをシームレスに行き来し、融合させる気鋭のクリエイター・JUVENILEとTeddyLoidのコライトによって生み出された本作は、Liyuu初の“CLUB”ミュージック。1曲の中に物語を紡ぐようなテンションの波を作り、聴き手の高揚感を否応なしに刺激するサウンドは、まさにフロアで機能し得る仕上がりであり、それはLiyuuのキャリアにおいても新たな挑戦と言えるものだろう。だが、デビュー以来、エレクトロポップを軸とする楽曲を歌ってきたことを考えれば、クラブミュージックとの親和性はすでに証明されていたことでもあり、本人にとっては普段から好んで聴いている馴染み深いジャンルでもあるのだという。結果、最新の音楽トレンドを加味したエッジーなサウンドに寄り添って、Liyuuはキュートかつグルーヴィな歌声を堂々と響かせるに至った。憧れのDJセットで撮影したMVも含め、“CLUB”דLiyuu”の化学反応を思う存分堪能して欲しい。

 10月に届けられた第1弾楽曲「ルルカワイマ」は、デビュー以来、アーティストとして表現してきた“Kawaii”テイストを最新のLiyuuとしてアップデートしたナンバーとなり、多くのファンからたくさんの反響を得ることになった。

「最近はLiella!(『ラブライブ!スーパースター!!』に登場するスクールアイドルユニット)のメンバー・唐可可として活動する機会が増えていたので、『やっとソロとしても動き始める!』って喜んでくださるファンの方もすごく多くて。曲自体もみなさん気に入ってくれていましたし、くまとうさぎと一緒にダンスをしたMVの反響も大きかったですね。覚えやすい振りになっているので、みなさん覚えてマネしてくださっているみたい。4カ月連続配信に関しては、私が『今までになかったLiyuuが見られます!』と色々なところで言っているので、ファンの方たちもすごく楽しみにしてくれているみたいです」

 今までにないLiyuuの姿への期待が大きく膨らんでいる状況の中、早くも第2弾楽曲「Endless Vacation」が到着。JUVENILEとTeddyLoidによるエレクトロなダンスナンバーは、Liyuuらしいキュートさは健在ながらも、そこで味わえる新たな表情はリスナーに大きなインパクトを与えてくれるはずだ。

「これまでの私のイメージからはだいぶ変わっていますよね(笑)。この曲のテーマを言うなら、“CLUB”。私自身、クラブで流れているようなエレクトロニックなダンス曲は大好きで、家や電車の中でテンションを上げながらよく聴いているんですよ。なので、この曲もそういったノリノリになれる曲を目指して作っていきました」

 波の音が誘うトロピカルムードなイントロを経て、楽曲は情景を鮮明に描き出しながら緩急をつけて進み、四つ打ちのビートが刻まれるアタックの強いサビで聴き手のテンションを一気に沸騰させていく。そこで生まれる高揚感を伴うカタルシスが、最高に心地いい1曲だ。

「デモを聴いた段階ですごく気に入ったんですけど、完成したものはその100倍くらいカッコよくなっていて。思わず興奮しちゃいました(笑)。パートによって音の表情や雰囲気が変わるところがいいんですよね。特に2番の後に用意されているドロップは聴きどころだと思います。決まった振りを用意しているわけではないんですけど、ライブではサウンドに合わせて自由に、ノリノリな感じで踊っちゃうかもしれない(笑)。みんなもきっと自然と体が動き出しちゃうと思いますよ。1人で聴くのももちろんいいけど、この曲はみんなと一緒に、パーティみたいな感じで聴くのが楽しそうですね」

 歌詞では、気心の知れた関係の相手と過ごす、かけがえのない“休日=Vacation”の様子が描かれている。それは恋人同士とも受け取れるし、友人や家族にも当てはまるものかもしれない。聴き手は自分なりの対象を思い浮かべながら、〈忘れられないないないないない〉〈終わらないないないないない〉とリフレインされる印象的なフレーズの数々に身を委ねることで、最高のトリップ感を味わえるはずだ。

「対象が明確に限定されていないところも、私はすごく気に入っていて。聴く人ごとに色々な解釈で楽しんでもらえたらうれしいですね。ちなみに私は、もう1人の自分と一緒にバケーションしてるイメージでレコーディングに臨んだんですよ。ココナッツの木がある南の島のビーチ。そのそばにある橋の上で2人の自分が気持ちいい風をわーっと受けながら、沈んでいく太陽を眺めているというか。1曲の中でサンシャインからサンセットまでの時間の流れを感じられる歌詞になっているところも素敵ですよね」

 サウンドと歌詞が紡いでいくストーリーに寄り添うように、パートごとに表情豊かなボーカルを響かせているLiyuu。ダンスミュージックならではのグルーブ感をしっかり意識しながら、キュートさだけにとどまらない表現を見せていく歌声には、シンガーとしての新鮮な魅力が宿っている。

「レコーディングにはJUVENILEさんが来てくださったんですけど、歌い方に関しては基本的に私に任せてくださいました。『ここはこんな感じで歌うのはどうですか?』って聞くと、『いいと思いますよ』みたいな(笑)。すごく優しかったです。全体として大事にしたイメージは……AメロBメロをちょっと抑え気味に歌い、サビで一気にノリノリになるというメリハリです。ただ、ちょっとサンセットな雰囲気になる2番の歌い方はまた違ったニュアンスを出していて。1番と比べると2番では思いをより深く声に込めながら、どこか寂しさを感じさせる歌にすることを意識しました。曲の前半と後半で歌に込めた気持ちがかなり変わっているので、そこに注目して聴いてもらえたら」

 ボーカルにエフェクトがかけられている部分や、メインの歌とは対照的なニュアンスを込めたコーラスパートなどがあったり、フレーズの最後にフェイクを加えてみたりと、声を駆使した表現の数々が曲にさらなる彩りを与えている点も印象深い。

「私の声にエフェクトがかかっているところは、歌入れの後にアレンジしていただいたところなんですよ。『え、こんな仕上がりになったんだ!』ってちょっとビックリしましたね(笑)。声を一つの楽器として使っていくのは、ダンスミュージックっぽいところだなと思いました。フェイクについては仮歌をいただいた段階で入っていたものだったんですけど、本番では自分なりにちょっとアレンジしました。元々、“Wao”だったところを“Ah~”にしてみたりとか。仮歌通りに歌う方もいらっしゃるとは思うんですけど、私の場合は全体的なニュアンスを受け取ったら、あとは自分なりに歌うようにしているんですよね。『私だったらこう歌うかな』というイメージがパッと浮かぶので、それをいつも大事にしています。今回の曲もイメージ作りはすごくスムーズにできました。ただ……Aメロのちょっと早口になる部分だけはだいぶ苦戦しましたね。口がなかなか回らなくて……(笑)」

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