meiyo、バイラルチャート連続ランクイン 赤裸々なリアリティが共感呼ぶ「うっせぇわ」に続く本音ソングに

 「なにやってもうまくいかない」は、そんなもがき苦しむ気持ちを赤裸々に吐露した「本音ソング」。Ado「うっせぇわ」のような本音をぶちまけたリアリティと切実さを兼ね備えている。〈なにやってもうまくいかない/愛して、愛して〉と愛への切望を嘆いたり、〈なにやってもうまくいかない/心配してるフリしてんの?もう気付いてるよ〉と猜疑心をのぞかせたりしながら、最後は〈何もやってないだけじゃない?〉と核心を突くようなひとことを投げかける。まるでネガティブな脳内の思考をそのまま音楽に落とし込んだようなリアルさだ。そして、ダンサブルなベースラインやエフェクトのかかったコミカルなボーカルアレンジは、ダークな楽曲のテーマとは相反するように感じられるが、その違和感こそがこの楽曲のフックであり魅力なのかもしれない。

 永遠に続く無間地獄のような救いのなさと、なぜか何度も聴いてしまうような中毒性が共存する絶妙なバランスの虜になるリスナーは少なくない。実際に「なにやってもうまくいかない」は多くの支持を集めており、TikTokで4万件を超える楽曲の引用を記録し、TikTok内急上昇チャートでも1位を獲得、総再生回数も2億回を超えるなど、「なにやってもうまくいく」状態だ。Ado「うっせぇわ」が2021年を象徴する楽曲のひとつになっているなか、meiyo「なにやってもうまくいかない」の勢いもとどまるところを知らない。このように「本音ソング」が人気を集め、多くのリスナーの共感を得る状況はまだまだ続きそうだ。

【meiyo】なにやってもうまくいかない【MV】

※1:https://www.arban-mag.com/article/66353

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