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SixTONESやTHE RAMPAGEなど男性グループを数多く手掛けるプロデューサー、TOMOKO IDAが語るコライトと行動する大切さ

日本人らしい方法でどんどんチャレンジしている

――2017年のTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの「13 SAVAGE」や「RAMPAGE ALL DAY」はインストゥルメンタル・ダンストラックですが、どんなイメージで制作されたでしょうか?

TOMOKO:「13 SAVAGE」の場合、私が好きなジャンルだったので、大変でしたがあまり悩まずに作れました。パフォーマーのみなさんとミーティングをして、「こういう音を入れてください」とかイメージを擦り合わせて、制作していきました。

――ちゃんとメンバーとミーティングをしてるんですね。

TOMOKO:はい、パフォーマー全員のソロパートを作る時はお会いします。当日いらっしゃらなかった方には後日メールで細かいところのリクエストをもらって。全員、どのジャンルで踊る方なのかを理解して制作しようと心がけています。

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE / 13 SAVAGE Introduced by AK-69 (Music Video) 
※0:38からが、TOMOKO IDA作曲による「13SAVAGE」。

――TOMOKOさんから見たRAMPAGEはどんなグループに見えるでしょうか?

TOMOKO:パフォーマンス力がすごい。力強いし、ライブを見ていて本当に圧倒されます。歌もとても力強く上手で。コロナ禍でライブを見られなかったんですが、今年久々に東京ドームで見せていただいて、本当に最強のチームになっているんじゃないかなと思いました。

――TOMOKOさんはSixTONESの楽曲も手掛けていますが、特に「Coffee & Cream」はSixTONESへの認識が変わるほど洗練された楽曲でした。SixTONESの楽曲を制作する際に意識しているポイントがあれば教えてください。

TOMOKO: SixTONESさんはいろんなジャンルの曲を歌っているんですが、私が得意としている分野はヒップホップベースのダンスミュージックなので、そこをうまく生かして彼らのいいところを引き出すサポートができたらと思います。

――TOMOKOさんから見たSixTONESはどんなグループでしょうか?

TOMOKO:メンバーそれぞれ個性があって、それぞれの特性を生かした表現力が素晴らしいです。こちらからのリクエストを越えて、どの楽曲もSixTONESさん色にしてしまうので、本当に凄い魅力を持つグループだなと思います。

――アーティストに楽曲提供するなかで、大衆性はどのように意識しているでしょうか?

TOMOKO:SixTONESさんのようにボーカルが乗っている曲に関しては大衆性を意識するんですけど、LDH所属のアーティストさんのようにインストゥルメンタル・ダンストラックに関しては、大衆性は気にせず、本人たちが表現したいことが100%伝わるようにと思っています。ダンストラックは、パフォーマーにとってライブでの見せどころだと思うんです。だから尖ったまま作るほうがいいと思っています。

――特に印象的な作品があれば教えてください。

TOMOKO: 印象的という意味では自分がやりたい事がすごく詰まっていたダンストラックでRAMPAGEさんの「13 SAVAGE」です。そして、一番大変だったのは13人分のソロパート、全員でのパートも詰まった「RAMPAGE ALL DAY」。歌モノで印象に残っているのは、SixTONESさんの「So Addicted」で、日本のマーケットを意識していないようなサウンドとメロなんです。「J-POPシーンで活動されているアーティストに歌唱していただくのにチャレンジングすぎたよね…きっと採用されないよ」と作っておきながら提案後にTSUGUMIさんと話していたんです(笑)なので採用されると決まって驚いた1曲でした。

――いわゆる歌モノの場合はどんな感覚で作っていますか?

TOMOKO: SixTONESさんに作った「Coffee & Cream」を例に挙げると、SixTONESさんの曲をよくコライトするTSUGUMIさんと作ったので、メンバーやファンの皆さんが喜んでくれそうなメロディやサウンドを探りつつ、自分達がそれを表現したらどうなるか、という感覚で作っています。

――歌モノの時はコライトをするという事ですね。コライトのエピソードや魅力を挙げるなら何がありますか?

TOMOKO: CrazyBoyさんに作った「LOCO」は、LA滞在時に楽曲募集情報を受取りました。予定になかったことなので、コライト相手の海外作家にアーティスト情報をセッション当日に伝えたら、作りたいということになり。その場で楽曲やミュージックビデオをYouTubeでチェックしてもらい、CrazyBoyさんの情報を得た上でトップラインを作ってもらいました。その後、日本でご本人を交えて現在の楽曲に仕上げていきました。

こんな感じで、コライト相手と話し合いさえできれば、スタジオ入ってからでも制作の方向転換ができるし、タイミングがよければその楽曲がすぐに世に出ることもあります。ただ、アーティストさんへの楽曲提供は簡単に決まることではないです。なので、色んなタイミング、ハプニングを経て世に出た楽曲はエピソードと共に心に残っていますし運さえ感じます。あの時LAに行ってなければ、あの時韓国に行ってなければ、この曲は世に出なかったんだなと。自らの行動で生まれた楽曲が、沢山の人に聴いてもらえることになるんだと喜びを感じることができるのは、海外へ赴いてコライトする魅力の一つだと思います。

――TOMOKOさんから見て、現在のJ-POPシーンはどんなものでしょうか?

TOMOKO:コロナ禍のこの2年で、J-POPをいろいろ吸収しているつもりなんです。昔ならイントロが長いイメージだったけど、最近はいきなりバースから入って、すぐフックにいく曲が増えたと思います。ストリーミングで楽曲を発信することが増え、世界の人が日本人アーティストの楽曲を耳にすることが増えたんだと思います。とはいえ、日本のアーティストは西洋の音楽に寄せ過ぎない日本人らしい方法でどんどんチャレンジしているなって感じます。私も、世界を視野に入れているアーティストと仕事したいです。

――逆に日本のアーティストに「この部分は残してほしいな」という部分はありますか?

TOMOKO:日本から海外に出ることが目的のアーティストだとしたら、全部英語じゃなくて、簡単な日本語を入れて欲しいですね。それこそ海外でコライトをするときに、日本語を入れたがるソングライターもたまにいるんです。日本語を0%にすると、海外にもそういうアーティストはいるから、そのアーティストを聴けばいいってなりますし。日本人にしかできない爪痕をほんの数パーセントでも残してもらいたいな、っていう思いがありますね。

――今後やってみたいことを教えてください。

TOMOKO:もう足を突っこんでいますが、無名なアーティストを成長させることが、プロデューサーとしての一番の醍醐味だと思うんです。いま、プロデュースしているidomさんというアーティストがいるんですが、彼はすごい才能を持っていて。私が投げたトラックに対して、「こうくるかー」という予想を越えたトップラインを何パターンも返してくれるんです。まずは、彼を多くの人に知ってもらいたい。そして、近い将来世界に向けて頑張って欲しいですね。そのためには、私自身がプロデューサーとして力をつけないといけないので、コロナが落ち着いたら、海外に行って楽曲制作とコライト活動を再開したいと思ってます。

idom - Awake [MV]

――TOMOKOさんの視線はグローバルなんですね。

TOMOKO:昔から海外志向でコロナを経てもずっと変わらずです。オンラインだと時差という壁があり、お互いのテンションも違いますし。それに加えて、伝わってくるものも60%から70%くらいな気がしていて。対面でやったほうが親交も深まるし、やはり直接現地に行って肌で感じて制作できればいいなと思ってます。

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TOMOKO IDA オフィシャルサイト
https://www.tomokoida.com/

TOMOKO IDA SMP オフィシャルサイト
https://smpj.jp/songwriters/tomokoida/

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