JO1、OWV、円神が『KCON:TACT』オフラインイベントに集結 同じ夢に向かった仲間たちによる最高のパフォーマンス
JO1
『KCON』には5度目の登場となるJO1。進化を続けるパフォーマンスはさらに堂々と、ときにはフロアも使って大胆かつ繊細に楽曲のストーリーを表現する。カメラへの見せ方や表情には、どこか余裕も見えてきた。
しかし有観客のステージへの登場は、デビュー前のファンミーティングーー同じパシフィコ横浜と、大阪・オリックス劇場に立って以来、1年以上ぶりのこと。「REAL」「Freedom」と冒頭の2曲を終えると、大勢のファンを前にそわそわとした様子を見せる。横並びにぎゅっと集まり、輝く瞳で会場中を見渡す姿は初々しく、彼らにしか分からない感情を共有しているようにも思えた。
優しいスローナンバー「Blooming Again」では、ペンライトの海を目に映し、伸びやかな歌声を聴かせたJO1。白岩瑠姫、佐藤景瑚は一番上の席までも見つめるような瞳で、河野純喜は世界中までも届くような声で、そしてメンバー全員が今このときを愛おしむような笑顔で、温かな時間を過ごした。
『KCON World Premiere: The Triangle』のラストを飾ったのは、大人気のナンバー「Dreaming Night」。MC中は静かだった木全翔也だが、パフォーマンスではメンバー全員を景気づけるような、無邪気な明るさを放つ。「日本一のパフォーマンスグループ」を目指し、その答えを追い求め続けるJO1。けれどこうして、力み過ぎずナチュラルにステージを楽しむ彼らの姿からも、我々はたくさんの力をもらっている。
この日は金城碧海が体調不良のため不在だったのだが、パフォーマンスでは金城のパートをカバーしつつも存在を消さない、そういう配慮が感じられた。観る者に“穴”だと思わせるわけにはいかない、けれどJO1は11人なのだという気概だ。豆原一成も「気持ちは11人で」と、頼もしく言葉を紡いだ。
何度も礼をしたあと、名残惜しそうに袖にはけていくメンバーたち。最後にリーダー・與那城奨が立ち止まって振り返り、深々と礼をした。顔をあげたときに見せた、ほんの少し泣き出しそうな笑顔に、若きリーダーが背負ってきたもの、JO1が辿ってきた軌跡を思った。
2019年。同じ夢に向かうライバルであり、仲間であった若者たち。円神では中本が、OWVでは本田が、それぞれのグループ、ファンについても触れていた。それぞれ道は分かれたけれど、あの頃たった一つの青春をともにした彼らが、同じ日、同じ場所に、夢を叶えて集まったこと、最高のパフォーマンスを見せたことーー月並みな言葉にしてしまいたくない、特別な想いを抱いた1日だった。