木村昴、関俊彦、杉田智和、沢城みゆき……アニメとはひと味違う『仮面ライダー』シリーズでの声優達の活躍

女性声優も参戦! 声で怪人と戦う声優たち

 「キバっていくぜ!」という決めゼリフで知られるのは、瀬戸康史が主人公・紅渡を演じた『仮面ライダーキバ』に、キバットバットⅢ世役で出演した杉田智和だ。キバットバットⅢ世は、噛みつくことで渡にライダーの力を与える、キバット族のコウモリ。杉田は、アニメ『銀魂』(テレビ東京系)の坂田銀時役や『涼宮ハルヒの憂鬱』(TOKYO MXほか)のキョン役などで知られ、『鬼滅の刃』でも岩柱・悲鳴嶼行冥を演じ、どこか世の中を達観しながら胸の奥に熱いものを携えた演技が好評だ。キバットバットⅢ世は、由緒正しき家系の3代目で、世話好きだがプライドが高いという少しクセの強いところが杉田にぴったり。キバの変身ベルトとなって様々な技名を叫ぶシーンも多く、杉田の少年心を宿した熱く真っ直ぐな声は、主人公のみならず多くの視聴者を奮い立たせた。さらに次回予告のナレーションも担当するなど、同作品の裏の主人公として欠かせない存在だったのは間違いない。ちなみに杉田は、虚淵玄(ニトロプラス)が脚本を手がけ、津田健次郎や中田譲治などが出演したことでも話題になった『仮面ライダー鎧武/ガイム』にもデェムシュ役で出演、『仮面ライダージオウ』でも、仮面ライダーギンガの声を担当している。

 なお、男性だけでなく女性声優も『仮面ライダー』シリーズに花を添えている。『仮面ライダーディケイド』では、前述のキバットバットⅢ世の同族にあたるキバット族の白いコウモリ・キバーラの声を沢城みゆきが演じ、森カンナ演じるヒロイン・光夏海と共に仮面ライダーキバーラに変身しディケイドと対峙した。沢城の艶のある声が勇ましく響く場面もあり、史上もっとも可憐なライダーだったと言ってもいいだろう。

 そのほか、ゴーストを憑依させて変身する『仮面ライダーゴースト』では主人公・天空寺タケルを導くツンデレの使い魔・ユルセンの声を悠木碧が担当したほか、『仮面ライダービルド』では、火星の王妃・ベルナージュの声を雨宮天が演じ話題を集めた。

 これまでは、同じテレビ朝日『スーパーヒーロータイム』枠の『戦隊シリーズ』に人気声優が数多く出演していたが、今では『仮面ライダー』シリーズにも前述の声優陣のほかに、内田雄馬、古川慎、小宮有紗、細谷佳正、入野自由、前野智昭、神谷浩史、小野大輔、福山潤、沖佳苗、諏訪部順一などが、これまで様々な役で出演を果たしている。アニメで聞くのとはまたひと味違った、戦う声優たちの声に注目するのも面白いだろう。

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