ラストアイドル、新選抜を賭けたガチンコバトルが勃発! 阿部菜々実 VS 間島和奏など『ラスアイサバイブ』名勝負を振り返る
ラストアイドルが、2021年初冬に11thシングルをリリースする。その選抜メンバー17名を決めるバトルが、現在ライブ配信アプリ17LIVEにて開催されている。
そのバトルの名は『ラスアイサバイブ』。メンバー同士が制限時間内で歌唱パフォーマンスと自由演技を披露する32名の総当たりバトル企画『17LIVE Presents 496試合を勝ち残れ。ラスアイサバイブ ~ワタシは、ワタシたちで勝つ。~』である。
8月14日に開幕した『ラスアイサバイブ』はインターバルを挟みながら14日間行われた後に、勝ち上がった上位17名でさらに立ち位置を決める『ラスアイサバイブ イチナナ選抜立ち位置バトル(仮)』が9月27日に行われる予定。本記事では、Day6.(8月21日)までの202試合の中から、ベストバトルと言える試合を幾つかピックアップして紹介したい。
「今、原点に還ろう。」ーーこれは『ラスアイサバイブ』の特設サイトにあるコンセプトの一文だ。その原点とはラストアイドルメンバー全員が経験してきたオーディションバトル。プロジェクトはやがて「歩く芸術」「最高難度ダンス」といった挑戦企画にシフトしていき、さらなる精神性を身につけていったが、2期生加入後からはしばらく1対1のバトルというものから遠ざかっていたのも事実だ。
その原点の中で、鮮烈に記憶に残っている試合を一つ挙げるとしたならば、多くのファンがセンター交代のあの瞬間を選ぶのではないだろうか。暫定センターとして君臨していた間島和奏の立ち位置1番を挑戦者として現れた阿部菜々実が奪ったあの試合。その組み合わせが『ラスアイサバイブ』では必然的に実現することになる。
「阿部菜々実 VS 間島和奏」というカードは、ファンからも大いに注目されていた。本人たちもその異様なプレッシャーを感じ、間島も「過去一レベルで緊張している」と明かす。先行、阿部が選んだ曲はモーニング娘。「シャボン玉」。ハロー!プロジェクトファンの両親の影響を受けて育った阿部は、この「シャボン玉」がアイドルを目指すきっかけになった曲にある。強烈なしゃくりが特徴的な歌声と人が変わったように踊り出す姿は、「これぞ、阿部菜々実」といった堂々たるパフォーマンスだ。間奏の〈本気で好きだって言ったじゃん!〉から始まるファンに訴えかけるようなセリフは、阿部にはあまりイメージのないパートであり、そのギャップ要素を含めても見事な選曲である。
後攻、間島が選んだのは欅坂46「誰がその鐘を鳴らすのか?」。間島と言えば、センターを務めた3rdシングル曲「好きで好きでしょうがない」や8thシングル『愛を知る』の選抜オーディションで歌った「バンドワゴン」と感情を剥き出しにした、鬼気迫るパフォーマンスが見る者を惹きつける。そんな間島にとって、この「誰がその鐘を鳴らすのか?」は、まさに彼女の真骨頂とも言える選曲。鋭くも憂いを帯びた視線は、楽曲のメッセージやパフォーマンスにさらなる感情を上乗せしていく。間奏ではマイクレスで、全身全霊でダンスを踊る間島。大サビ前で持ち時間の3分30秒を使い切り、2人のパフォーマンスは終了した。
結果は「2417票対1708票」で阿部の勝利となった。ほかの試合がそれぞれ1000票前後ということを考えると圧倒的な投票数であり、それだけこのカードが注目されていたことを示している。阿部が「ラストアイドルの歴史に残る戦いになった」と明言していたのも印象的であるが、それ以上に試合後、2人の間に互いを讃え合う空気が流れていたのも見ていて清々しい気持ちになった。オーディションバトルから4年。新センターと元センターとして、どこかライバルとして比べられる関係性にあった阿部と間島だが、2人にとっては同じラストアイドルとして活動するかけがえのない仲間なのだ。