Little Glee Monster、音楽で繋がる仲間への思い 芹奈復帰曲「REUNION」と「君といれば」に込められたバックストーリー
Little Glee Monsterがこの6月、2つの新曲を配信リリースした。ひとつは6月9日に配信済みの「君といれば」、もうひとつは6月23日から配信が始まった「REUNION」。それぞれ参加メンバーやサウンドの方向性は異なるものの、2021年のリトグリを語る上では絶対に欠かせない物語が数珠繋ぎのように綴られており、ぜひ2曲あわせて語っておきたい……そう強く思わせる存在感を放っている。
ガオラー(※リトグリファンの総称)の皆さんならご承知のとおり、「君といれば」は今年1~4月に開催された全国アリーナツアー『Little Glee Monster Arena Tour 2021 “Dearest”』のうち、4月17~18日のさいたまスーパーアリーナ公演アンコールで披露された、当時未発表だった1曲。このツアーは昨年12月からグループ活動を休止していた芹奈を除く4人で実施されたこともあり、かれん、MAYU、manaka、アサヒにとって精神的にも技術的にも大きな成長が求められる重要な期間となった。しかし、コロナ禍の影響で中止となった公演はあったものの、無事開催されたライブに関しては個々が今まで以上に輝きを放ち、この短い期間で実力、個性ともに格段とレベルアップしたことが伺えた(※Little Glee Monster、芹奈不在で臨んだ全国ツアー日本武道館公演 オンデマンド配信から感じた4人の決心の重み/Little Glee Monster、4人体制で臨んだ初のさいたまスーパーアリーナ公演 パフォーマンスに滲み出る覚悟と自覚)。
そんな強い覚悟を求められたツアーのラストナンバーに選んだのが、この「君といれば」という新曲。「5人で歌ったときが完成形です」とメンバーからライブのMCで告げられたが、今回レコーディングされた音源もライブ同様に4人で歌ったものとなっている。筆者はツアーファイナルでこの曲に初めて触れ、当時のライブレポートで「ゆったりと始まるこのバラードでは、今のリトグリの4人に向けたものであると同時に、休業中の芹奈に向けたもの、さらにはリトグリとファンとの関係を綴ったものだと受け取れる歌詞が非常に印象的で、2コーラス目からテンポアップしていくドラマチックな構成含め、今後の彼女たちにとって新たな重要曲になると確信した」と記しているが、その感想は今も変わっていない。普遍的なメロディ、不安を抱えつつも前進することを選んだメンバー間の絆を綴った歌詞、それらを劇的に盛り上げるサウンド&アレンジとが相まって「これぞリトグリの王道ナンバー」に仕上がり、5人の再会が描かれたMVの内容含め聴き手の涙腺を刺激する最高のバラードナンバーだと断言できる。