ドラマ主題歌のあり方に変化? 『大豆田とわ子』『イチケイのカラス』『ナイト・ドクター』……フジテレビが仕掛ける新たな試み
新クールのドラマが始まるたびに話題を振りまく主題歌。そんなドラマ主題歌が、今、変革期を迎えようとしている。
たとえば、4月クールに月9枠で放映された『イチケイのカラス』(フジテレビ系)では、通常、新ドラマのキャスト発表と同時期に主題歌アーティストや楽曲が知らされるものの、本作に関してはそういった情報は一切ないまま第1話が放映。エンディングテロップで、WGBというアーティストの「Starlight」であることは明かされたが、詳細は謎に包まれたままでSNSを中心にその正体についてさまざまな憶測が飛び交った。その後、第4話の放送前にWGBが和楽器バンドであることを公表。視聴者からは驚きの声も聞かれた。
また、火曜9時台に放映された『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ・フジテレビ系)の主題歌「Presence」は、トラックメイカー/MPCプレイヤーであるSTUTSがトラック制作および楽曲プロデュースを担当。メインボーカルに松たか子、そしてゲストボーカルには3exesとして劇中で、松の元夫たちを演じる岡田将生、角田晃広、松田龍平が参加した。
「Presence」はⅠからⅤまでバージョン違いが制作され、松や3exesに加え、KID FRESINOや BIMら毎回異なるゲストラッパーを起用。その週のストーリーに沿って、エンディングに流れるバージョンが変わる仕掛けが斬新で、大いに話題となった。これらはいずれもフジテレビ系列の製作によるもの。ドラマ主題歌が変化していく背景にはどんな思惑があるのだろうか。