EXILE THE SECOND 黒木啓司、“魅せる”ことに長けたダンス 多方面に才を発揮する、仲間想いでクールなパフォーマー

EXILE THE SECOND黒木、魅せるダンス

 それから3年が経った2012年、「EXILEとして磨かれた男達が、進化を証明し、新たなスタイルを表現する事で、更なる高みを目指す」(※6)ために、現在活動しているEXILE THE SECONDの母体となるTHE SECOND from EXILEを結成。黒木啓司、橘ケンチ、EXILE TETSUYA、EXILE NESMITH、EXILE SHOKICHI の5名から成るユニットとして、シングル『THINK 'BOUT IT!』でメジャーデビューを果たした。その頃はまだEXILEとしての活動のほうが活発だったが、2016年にユニット名をEXILE THE SECONDに改め、EXILE AKIRAを含む6名で再始動すると、EXILE THE SECONDとしても単独ツアーを行うなど、精力的に活動するように。黒木自身も、2014年のEXILE第四章始動に伴い、アーティスト名をKEIJIから本名の黒木啓司に改名しており、EXILEやEXILE THE SECONDのパフォーマーとしての活動以外にも、俳優・番組MC・ファッション・料理など、多方面で活躍している。

THE SECOND from EXILE / THINK 'BOUT IT! (「悪の教典」 Devil Edition) -short version-

 得意とするダンスジャンルは、ハウス。ハウスミュージックに合わせて踊るダンスで、流れるような素早い足さばき(ステップ)やフロアワークが特徴だ。その上で、ライブ中の黒木は上半身裸になっていることが多く、筋肉美を見せつけながら踊る姿が印象的。ダンスを始めた頃から、ダンサーではなく“EXILEのパフォーマー”を目指していたように、顔の表情なども含めて“魅せる”ことに長けたメンバーだと言えるだろう。ダンスを始めてヒップホップ・カルチャーにハマる前はバンドの音楽を聴いて育ったそうで、バラードやセクシーなダンスチューンはもちろん、「HEAD BANGIN'」のようなロックチューンもお手のもの。EXILEというとヒップホップのイメージが強いが、黒木がMCを務めた音楽配信番組『BPM ~BEST PEOPLE's MUSIC~』ではロックバンドを多数取り上げ、面白い化学反応を生み出した。また、2020年にリリースしたベストアルバム『EXILE THE SECOND THE BEST』には、初めて黒木が作詞したラブバラード「Story」も収録されており、「最近は、ギミックを効かせた歌詞が流行っていますが、若い頃に聴いていたJ-POPに寄せて、ストレートな表現になっています。ラブバラードですが、疾走感のある聴きやすい一曲で、とても愛着のある楽曲に仕上がりました」(※7)とコメント。他のグループを見ても、パフォーマーが作詞を手がけることはあまり多くないが、長年俳優として多彩な役を演じ、さまざまな感情の揺らぎを表現してきた彼だからこそ、歌詞として言葉を紡ぐことができたのだろう。今作にはストレートな愛の言葉が並んでいるが、俳優として演じてきたキャラクターの中には、『HiGH&LOW』シリーズで演じたROCKYのようなクセの強い役どころもあるため、これからどんな歌詞が生まれていくのか、実に楽しみである。

THE SECOND from EXILE / HEAD BANGIN'
EXILE THE SECOND / Story (Special Movie)

 そんな黒木のキャラクターは、J Soul Brothers(二代目)時代から彼をよく知るEXILE NAOTO曰く「漢(おとこ)の中の漢」(※8)。今でこそよく笑うイメージが定着しているが、デビュー前はあまり笑わない硬派なタイプで、メンバーからも恐れられていたという。今でも、クールな顔立ちで思ったことをズバズバと言うため、彼のことをよく知らない人には誤解されることもある。だが、実はとてもファン想い・仲間想いの優しい人柄で、2016年には「生まれ育った九州に恩返しがしたい」(※9)と、九州発のエンタテインメント・プロジェクト「THE NINE WORLDS」を始動。EXILE TAKAHIROを初めとする同郷の仲間とともに、プロデュース公演『九楽舞 博多座』の開催や新たな才能の発掘など、九州を盛り上げる活動を続けている。その一方で、心を許したメンバーの前では気が緩みやすいようで、EXILE NESMITHをいじる時のいたずらっ子のような笑顔や、おっちょこちょい……もとい“おっちょこちゃい”な可愛らしい一面も、ファンにはたまらないギャップのようだ。

 一見自由に振る舞いながらも、周りを巻き込み、次々に大きな夢を実現させる黒木啓司。自分の信念に従い、我が道を突き進む彼の存在が、EXILE THE SECONDやEXILE TRIBEの未来を切り拓いていく。

※1:https://www.tokyoheadline.com/407962/
※2:https://www.leon.jp/peoples/27739
※3、4:https://realsound.jp/2017/03/post-11873.html
※5:https://www.9w-ldh.com/news/26/
※6:https://m.tribe-m.jp/qnewsbox?news_id=6595
※7:https://m.ex-m.jp/news/detail?news_id=28511
※8:https://ananweb.jp/news/126918/
※9:https://realsound.jp/2020/01/post-488519.html

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter(@stmdr38)

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