櫻坂46×日向坂46合同ライブはなぜ『W-KEYAKI FES.』に? 『欅共和国』で分岐した道が交差するまでの変遷

 そして、今年は『W-KEYAKI FES. 2021』として初日が櫻坂46のワンマン、2日目が日向坂46のワンマン、最終日が2組の合同公演として行われる。欅坂46とけやき坂46の初の合同曲「W-KEYAKIZAKAの詩」を彷彿とさせるそのタイトルは、1本の欅をルーツに日向坂46、櫻坂46という2つのグループが花開いたことを示す誰もが納得の公演名であろう。

 筆者が今回の発表を聞き、真っ先に思い出したのは先日『MUSIC BLOOD』(日本テレビ系)で日向坂46が披露していた「世界には愛しかない」だった。番組の中で、佐々木久美は間近で欅坂46のパフォーマンスを見ていた日々を振り返り「アイドルとしての元を作ってくださったのが欅坂46」と尊敬と愛を込めて語っている。振付師・TAKAHIROが魂を吹き込みパフォーマンスされた「世界には愛しかない」は、日向坂46独自の表現でありながら、欅坂46の意志も感じられる素晴らしい時間であった。この「世界には愛しかない」が布石として『W-KEYAKI FES. 2021』に繋がっていくことは間違いない。

 櫻坂46として初の有観客ライブとなる初日も注目だが、最大の山場となるのはやはり合同公演の最終日であろう。これまで『欅共和国』では「W-KEYAKIZAKAの詩」や「太陽は見上げる人を選ばない」が歌唱されてきたが、当日はさらなる楽曲コラボレーションも期待される。櫻坂46が欅坂46の楽曲を披露することはあるのか。びしょ濡れになったあの暑い夏がまたやってくる。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter:https://twitter.com/AKI_W_

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