NiziU RIKU&RIMAがナチュラルに生み出す“笑い” 『NiziU Scout』からも分かるそれぞれの役割

 一方、「ボケ担当」としての個性を際立たせているのがRIMAだ。Tシャツづくりでチーム名のクローバーを赤色のペンで描いた際には「もはやこれもみじなんだけど!」とセルフツッコミし、なおかつ「もみじ~♪私もみじ~♪」という謎の即興ソングでMAKOの爆笑をさらった。「特殊メガネレース」では特殊メガネをかけてブレイクダンスを踊っているかのような動きを見せ、他のメンバーが挑戦中の時は長官のように振る舞うなど、いつどんな時も全力な姿が私たちを楽しませてくれる。『しゃべくり007』(日本テレビ系)でもカメラに向かってラマのものまねや変顔を披露し、バラエティ初出演とは思えない堂々たる姿勢でボケとしての片鱗を見せていたが、その笑いにさらなる磨きがかかっているRIMA。

 彼女は洗練されたビジュアルで『Nizi Project』の地域予選から視聴者の心を掴み、ダンスや歌はもちろん自作のラップもお手の物でJ.Y. Parkからも絶大な期待を寄せられていた。故に近寄りがたい印象を与えてもおかしくはないのに驕ったところが一つもなく、ナチュラルな姿を惜しむことなく見せてくれるので、むしろ親しみやすさNo.1といっても過言ではないだろう。特に今回の『NiziU Scout』にはそんなRIMAの魅力が詰まっており、カメラに抜かれた時は必ずと言っていいほど不思議な動きをしているので、彼女の一挙一動が見逃せない。

 それぞれタイプは違うものの、ビジュアルや音楽番組、MVなどで見せる隙のないパフォーマンスとのギャップで私たちの心を惹きつけてやまないRIKUとRIMA。そして、それは作られた笑いではなく、もともと彼女たちが持っていた個性だからこそ輝いている。『NiziU Scout』では8つのミッションが用意されており、残りはあと4つ。イラストで表現された生活計画表には雪の結晶やカメラなど、まだまだ今後の展開が気になるイラストが満載だ。その中でRIKUとRIMAがナチュラルに生み出す“笑い”に注目していきたい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる