新祐樹、林勇、鈴木達央……アニメ『東京リベンジャーズ』を盛り上げる多彩な声優陣

TV『東京リベンジャーズ 第1巻』(Blu-ray)

 26歳のフリーターとして底辺の生活を送っていた主人公・花垣武道は元恋人が殺される未来を変えるため、突然得たタイムリープの力で中学時代に戻り関東最凶組織“東京卍會”で成り上がっていく様を描いた『東京卍リベンジャーズ』(和久井健)。講談社『週刊少年マガジン』で連載中の本作は、2021年、TVアニメと実写映画のダブル映像化、さらには先日舞台化も発表され、空前の“東卍イヤー”を迎えている。

 実写映画公開に先立ち、4月より放送されているTVアニメの影響もあり、本作のコミックスは3月に累計発行部数1000万部を突破したばかりだが、重版に重版を重ねてついに1600万部を超えた。今回はそんなアニメ『東京リベンジャーズ』(MBS・テレビ東京ほか)を盛り上げている声優陣を紹介したい。

 言わずもがな、本作を語る上で欠かせないのがタイムリープを重ねるたびに目覚ましい成長を遂げていく主人公・武道だ。彼は中学2年生の頃に東京卍會のキヨマサこと清水将貴率いる3年生に半殺しにされ、奴隷のように扱われる毎日を送っていたせいか、あらゆることから逃げ出すクセがつき、26歳の現在までどん底の人生を歩んでいた。そんなある日、元恋人の橘日向が東京卍會の抗争に巻き込まれて命を落としたことを知り、同時にタイムリープ能力に目覚めた武道は逃げ続けた自分自身の過去と向き合っていくこととなる。一見、情けなくて頼りない“最弱”のヒーロー。けれど日向や仲間を救いたいと願う気持ちは本物で、そのために己の弱さに立ち向かう姿が周囲を変え、奇跡を起こしていくのだ。

TVアニメ『東京リベンジャーズ』アニメ第1弾PV

 そんな武道を演じるのは、『最響カミズモード』(TOKYO MXほか)のゴウテツ役やNintendo Switch『リングフィット アドベンチャー』でリングの声を務めた新祐樹。2014年デビューのまだ新人声優と言える彼だが、今期は本作に加えて『EDENS ZERO』(日本テレビほか)のジン役で出演するなど勢いを増している。少し掠れた唯一無二の声が存在感を放っている新。子どもと大人の中間のような声が中学2年生という微妙な年頃、さらにはタイムリープで10代と20代を行き来する武道にぴったりだ。また、新はシリアスからコミカルまであらゆる展開に順応できる表現力があり、ゆえに東京卍會の先輩たちから度胸を買われ、日常ではいじられる武道の“愛されキャラ”を演じる上で説得力がある。間違いなく、『東京卍リベンジャーズ』は新にとって今後の活躍につながる出世作となるだろう。

 そして、総長・副総長として東京卍會を仕切るマイキーこと佐野万次郎と、ドラケンこと龍宮寺堅。この2人はそんじょそこらのヤンキーが束になっても勝てないほど圧倒的な力を誇り、周囲から恐れられているが、男らしく筋の通った性格で一二を争う本作の人気キャラクターだ。カリスマ性に溢れるマイキーと、そんな彼に人を想う“心”を持てと諭すドラケン。互いの足りないところを補う2人の熱い友情は、本作の見どころの一つとなっている。

 アニメにてマイキーを演じるのは、『ハイキュー!!』(MBS・TBS系)の田中龍之介役や『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(BSスカパー!、アニマックス)のロージー(草野次郎)役で知られる林勇。幼い頃は子役として活動し、洋画の吹き替えに数多く出演していたこともあり、確かな演技力で本作を牽引している。さらに独特の色気を持つ声が、人を惹きつけてやまないマイキーの魅力を底上げしている印象だ。また、『Free!』シリーズで穏やかなお兄さん的存在の橘真琴を演じていた鈴木達央は、今作で頼れる“兄貴”=ドラケン役で低音ボイスを響かせる。今期は『ましろのおと』(MBS・TBS系)で永森雷役を演じているので、その役柄の幅広さに驚く人も多いのではないだろうか。

TVアニメ『東京リベンジャーズ』アニメ第2弾PV

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる