櫻坂46 渡邉理佐&藤吉夏鈴、急激に引き寄せられた2人 グループ牽引する親密なペアに成長

出会いは”偶然”だった

 このように、他のメンバーも妬くほどの蜜月ぶりを見せている渡邉と藤吉。この2人は、欅坂46時代の冠番組『欅って、書けない?』(同局)の企画にてペアとなった過去がある。1期生と2期生の絆を深めるべく、くじで引いた相手と様々なゲームに取り組んでいくという回だった。そこでまさに“偶然”一緒になったのがこの2人である。まだ2期生が加入したばかりの時期だったが、当時から渡邉は藤吉について「すごい気になってて」と好印象であることを口にしている。

 その後、長らく2人の関係が表沙汰になることはなかったが、櫻坂46へ改名後、藤吉がセンターの一人に抜擢され、フロントに立つ渡邉と隣り合わせになった。それによって一緒になる機会も増えたのだろう。先月にはラジオ番組『レコメン!』(文化放送)にも2人でゲスト出演。その際に渡邉は「夏鈴ちゃんは結構ミステリアスとかクールなイメージがあると思うんですけど、すごく楽曲に対して色々考えてパフォーマンスしてくれるので頼もしい存在」と話している。また、雑誌のインタビューでは「みんなと交わってワイワイするというよりかは、自分で一人で考えて、進んで作っていくタイプなのかなって思います」(『BRODY 2021年6月号』より)と藤吉の独特の人柄を語っている。渡邉が惹かれているのは、藤吉の表現に対するそうした姿勢なのかもしれない。

自分なりに考えた表現で応える

 藤吉の表現に対する姿勢が形になって表れているのが「偶然の答え」のMVである。このMVは、藤吉演じる主人公の感情がメンバーたちのパフォーマンスや繊細な映像によって、細やかに映し出された物語仕立ての作品だ。片思いを抱く主人公の切ない心情を、藤吉が渾身の演技で表現している。

櫻坂46 『偶然の答え』

 このMVの監督を務めた林希氏も藤吉のパフォーマンスに惹かれた一人だ。監督が伝えたことに対して藤吉は、“自分なりに考えた表現”で応えることが多いという。そしてそれが「ことごとく良い」のだとか。

「(ラストサビのダンスシーンについて)もうダンスの途中くらいからですかね、涙を流し始めて。これは使わないわけにはいかないというパフォーマンスでした。19歳にして『そっちの意図はわかるけど、私ならこうする』という引き出しも持っている。驚かされました」(同誌より)

 監督の指示を単に鵜呑みにするのではなく、彼女なりに考えた答えで表現し返す。それは、“自分で一人で考えて進んで作っていくタイプ”の藤吉ならではのものだろう。「夏鈴ちゃんの性格だったりとか、雰囲気とか、そういうところにある優しさみたいなものが綺麗にMVに反映されていて、美しいなって思いました」(同誌より)と渡邉は言う。以前はミステリアスな雰囲気に包まれていた藤吉だが、近頃はこうして自分を積極的に出しているようだ。渡邉はそんな藤吉に惹かれながら、同時に刺激も受けているはずだろう。

 “偶然”の出会いから始まり、グループの変化によって急激に引き寄せられた2人の関係。今ではパフォーマンス面でもグループを牽引する親密なペアへと成長中のようだ。

※掲載時、タイトルに誤りがございました。訂正し、お詫び申し上げます。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi/https://twitter.com/az_ogi)

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