NiziU MAKO&RIKU、体力と体幹を活かした高いパフォーマンス力 “チキン好き”な二人の共通点

 そんな厳しい日々を乗り越えられたのは、メンバーに体力と根性が備わっていたからではないだろうか。特にMAKOにはJYPエンターテインメントの公開オーディションに受かる以前から毎朝学校の前に1時間半の自主練に臨んだ経験があり、RIKUは幼い頃から空手を習っており、黒帯を取得している。『Nizi Project』の間も仲間のために涙を流すことはあっても、自分の不甲斐なさに落ち込む様子はあまり見られなかった。何かに一生懸命取り組んだ過去があるからこそ、二人はちょっとしたことでは挫けない精神力の強さを持っているのだ。そして同時に鍛えられた体力と体幹がパフォーマンスに活かされている。「Heartbeat」は滑らかな動きよりも機械的でブレない動きが必要とされる。2K5のステージは全員のパフォーマンスが優れていたが、中でもMAKOとRIKUのダンスは少しの隙もない洗練されたものだった。MAKOのラップはもちろんのこと、RIKUの激しい動きでも乱れない安定した歌声もチーム全体の技術点を上げていたように思う。

 努力家で圧倒的なリーダーでありながら、天然エピソード満載で親しみやすい最年長のMAKOと、ステージでは意志の強いキリッとした表情が印象的だが、バラエティ番組では関西弁でよく喋り、コロコロと表情が変わるRIKU。これまでNiziUは明るくポップな楽曲を発表してきたが、今後はバラードやクールな印象の楽曲をリリースする機会もあるだろう。その際、チームバトルの時に見せたようなMAKOとRIKUのギャップを堪能したい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico

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