コロナナモレモモ(マキシマム ザ ホルモン2号店)、ホーム栃木でライブハウスデビュー ド変態を沸かした本店に劣らない熱量

コロナナモレモモ、ライブハウスデビューを目撃

 本店に肉薄する極太グルーヴで迫る「ロッキンポ殺し」をやり終えると、ここで自己紹介を挟む。オマキが「えくぼは恋の落とし穴」とどこかで聞いたことがあるフレーズでボケれば、喋り出した瞬間に「声ちっさ!」(by セキはん)とツッコまれて照れ顔を浮かべるタクマのエビス顔にも癒された。

 ショウも佳境に差し掛かり、「シミ」においては〈夕凪 五月雨のゆがんだ影法師〉の本店・ナヲ(ドラムと女声と姉)のパートを歌い上げるオマキの艶声も極上のフックとなり、その一方で彼女は「オイ!オイ!」、「かかって来いやー!」とドスの効いた声で煽り、観客のケツを蹴り上げていく。本編ラストは「F」で締め括り、一旦ステージから捌けるメンバーたち。やはり楽曲の中で男女ボーカルがせめぎ合い、宙空を彩るDANGER×DEERによる装飾音がプラスされると、本店とはまた違うアッパーな開放感に漲っている。それこそDJリーサル率いるLimp Bizkitのように、いい意味のチャラさが抜群のポピュラリティに直結しているところが2号店の強みではないだろうか。

 そして、アンコールではラストシングルのある意味目玉と言ってもいいだろう、本店の「祟り君~タタリくん~」を2号店のメンバー5人がそれぞれ生披露。タクマの湿り気を帯びたエモーショナルな歌声にはグッときたし、そこにオマキの大人びた歌声が続き、クールなルックスとは裏腹のハードコアボイスで捲し立てるDANGER×DEER、キュートなアイドル声のわかざえもん、トリッキーに声色を使い分けるセキはんの芸達者ぶりにも爆笑。この曲を実際にライブハウスで聴けたのは嬉しかった。

 最終曲「恋のメガラバ」でド派手なパーティーを打ち上げると、観客は余力を振り絞るように全力で踊り狂い、約50分に及ぶライブは終了。2号店にとっては久々のパフォーマンスに加え、初めてのライブハウスという状況も重なり、不慣れなところはあったかもしれない。しかしながら今日のライブを観ても、本店に勝るとも劣らない人間力とキャラ立ちっぷりに何度も熱いものが込み上げてきた。今後はどんな展開が待ち受けているのか、それは笹島ササ(またの名をマキシマムザ亮君)次第だが、2号店の未来にさらなる期待を寄せたくなる一夜だった。笹島プロデュースにて、「2号店ってわかっちゃいるけど、オリジナルレシピ(楽曲)作りませんか?」とリクエストを出したくなるほどだ。  

<セットリスト>
コロナナモレモモ ラストシングル発売記念ライブ
2021年4月17日(土)足利ライブハウス大使館
01.ぶっ生き返す!!
02.包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ
03. チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ
04.ビキニ・スポーツ・ポンチン
05.ロッキンポ殺し
06.シミ
07.「F」
<ENCORE>
08.祟り君~タタリくん~ メドレー
09.恋のメガラバ

コロナナモレモモ公式サイト
https://www.cottelee.com/

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