YUKI、くるり、氣志團、Juice=Juice、JO1……4月28日リリースより新譜5作レビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は4月28日リリース作品より、YUKI『Terminal』、くるり『天才の愛』、氣志團『Oneway Generation』、Juice=Juice『DOWN TOWN/がんばれないよ』、JO1『CHALLENGER』の5作品をピックアップした。(編集部)

YUKI『Terminal』(通常盤)
YUKI『Terminal』(通常盤)

 シングル『Baby, it’s you / My lovely ghost』の表題曲2曲を含む約2年ぶりのオリジナルアルバム『Terminal』。前半は、エレクトロポップの進化系「good girl」、ネオソウルの潮流を感じさせる「NEW!!!」、ヒップホップ的なトラックとEDMが絡み合う「ご・く・ら・く terminal」など、自由奔放なトラックメイクを施した楽曲が中心。後半は、石若駿(Dr)、類家心平(Tp)が参加したジャズ経由のポップス「泣かない女はいない」、80年代ニューウェイブを有機的に発展させた「Sunday Service」など、生楽器を中心に構成した楽曲が収められている。アルバムの題名通り、才能溢れるミュージシャン、クリエイターが集まり、行き交う場所を作ることで、YUKIは奔放にして独創的な創造を行い続けている。(森)

YUKI New Album『Terminal』Teaser Movie
くるり『天才の愛』(通常盤)
くるり『天才の愛』(通常盤)

  前作『ソングライン』以来、約2年半ぶりのオリジナルアルバム『天才の愛』には、すでに発表されている「益荒男さん」「大阪万博」「コトコトことでん」など11曲を収録。サイケ、ロックンロール、ジャズ、プログレ、現代音楽などを行き来しながら、全体小説(人間を、それを取り巻く現実とともに総合的・全体的に表現しようとする文学的試み)ならぬ全体音楽と呼びたくなる世界を描き出している。特にコロナ禍における愛の在り方を示唆するような「潮風のアリア」「渚」の福音にも似た響きには大いに感銘を受けた。とても言い尽くせる作品ではないが、(友部正人の歌の一節を拝借しつつ)『天才の愛』について考えることで、誰かと結ばれる幸せを感じていたい。(森)

くるり – I Love You
氣志團『Oneway Generation』(CD)
氣志團『Oneway Generation』(CD)

 「俺は筒美京平で出来ていたんだ!」と豪語する綾小路翔が、限りないリスペクトを込めて制作した筒美京平のトリビュートアルバム『Oneway Generation』。編曲・演奏・歌唱をすべて氣志團メンバーが行い、「夏色のナンシー」はパンク色を全面に押し出した疾走感のある楽曲に、「夏のクラクション」にはスカのリズムでトロピカルな仕空気をまとわせ、「強い気持ち・強い愛」では思い切ったアコースティック編成で原曲同様の幸福感を表現して見せた。時にストレートに、時に独自の解釈を交えて繰り出される全12曲は、いかなる奇抜なアレンジを施してもなお色褪せることのない楽曲の魅力の証明でもあり、稀代の名作曲家へ向けたほとばしる愛の結晶でもある。(渡部)

【氣志團がカバーしてみた】強い気持ち・強い愛/小沢健二
 

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