LUNA SEA、さいたまスーパーアリーナで確かめ合った“ファンとの絆” 豪華な演出で魅せた2日間

LUNA SEA、確かめ合ったファンとの絆

 続く「ROSIER」では、目が覚めるような真っ赤なライトに照らされたステージでSUGIZOがアグレッシブに動き回り、Jは英詞パートの後「お前ら行くぞ!」と叫びながらマイクスタンドを天高く放り投げ、ガンガンと会場を盛り上げていく。そして本編ラストは、INORANのギターから始まる「TONIGHT」。最高潮まで上がったテンションを浄化しきるべく、メンバーもオーディエンスも生き生きとした表情で暴れていた。

 アンコールでは、医療従事者やフロントワーカーへ感謝の気持ちを贈るため、昨年4月にリモート制作された配信シングル「Make a vow」を披露。オーディエンスはブルーのフィルムをスマートフォンに貼り付け、青い光の海を作り上げた。最後のMCでは、RYUICHIに背中を押された真矢がドラムセットから降りてステージの中央へと姿を見せ、「(去年は)死んじゃうかもしれないって本当に思った。でもその時にみんながくれたメッセージに救われたから、ツアーやライブが実現したらみんなを笑顔にしたいと切に思っていました」と涙に声を詰まらせながら語り、その姿を見守るオーディエンスも涙ぐみながら大きな拍手で応えた。大きな危機に直面したLUNA SEAであったが、メンバーとファンの絆はさらに確かなものとなったようだ。そして、ライブの定番曲「WISH」で再び盛り上がり、最後はINORANのアコースティックギターとSUGIZOのバイオリンで壮大なサウンドを奏でる「so tender...」を披露し、本公演は幕を下ろした。

 本ライブでRYUICHIは、「いつか満月の夜に海でライブがしたい」「飛行場の滑走路で演奏してみたい」「LUNA SEAの曲をアニメにしたい」と、たくさんの夢を口にしていた。今年5月に結成32年を迎え、すでに多くの名曲と伝説を音楽史に刻んできたLUNA SEAだが、彼らにとって今はまだまだ旅の途中のようだ。そんな彼らが“RELOAD”する瞬間に立ち会えたことを幸せに思う。

■南 明歩
ヴィジュアル系を聴いて育った平成生まれのライター。埼玉県出身。

■セットリスト
『LUNA SEA -RELOAD-』
会場:さいたまスーパーアリーナ

<2021年3月27日>
・第1部
01. LUCA
02. Déjàvu
03. Closer
04. Pulse
05. PHILIA
06. 宇宙の詩~Higher and Higher~
07. 静寂
08. Hold You Down
09. 悲壮美

・第2部
01. LOVELESS
02. BELIEVE
03. STORM
04. TRUE BLUE
05. IN SILENSE
06. I for You
07. ROSIER
08. TONIGHT
-ENCORE-
01. Make a vow
02. WISH
03. so tender...

<2021年3月28日>
・第1部
01. LUCA
02. Déjàvu
03. Closer
04. You're knocking at my door
05. PHILIA
06. 宇宙の詩~Higher and Higher~
07. 静寂
08. Hold You Down
09. THE BEYOND

・第2部
01. LOVELESS
02. BELIEVE
03. DESIRE
04. SHINE
05. gravity
06. I for You
07. ROSIER
08. TONIGHT
・ENCORE
01. Make a vow
02. WISH
03. so tender...

LUNA SEA オフィシャルサイト

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