TOKIOが『鉄腕!DASH!!』と共に走り抜けた26年 それぞれが踏み出した新たな一歩

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 3月28日に放送された『ザ! 鉄腕!DASH!! 』3時間スペシャル(日本テレビ系)が大きな反響を呼んでいる。1995年に深夜枠の番組『鉄腕!DASH!!』としてスタートして26年。1998年に現在の日曜ゴールデン枠に進出してからは『笑点』(日本テレビ系)や『サザエさん』(フジテレビ系)と並び、日曜の顔として日本中から愛されている。今回の放送は3月いっぱいでジャニーズ事務所を退所する長瀬智也の最後の出演回ということもあり、ファン以外からも大きな注目を集めた。この放送を機に、同番組を通じてTOKIOがどのようなグループとして成長してきたのか、そして今後の番組の展開やメンバーの絆についても考察してみたい。

「アイドルなのに」という言葉を時代遅れにした功績

 『鉄腕!DASH!!』はTOKIOとして初の冠バラエティとしてスタート。ゴールデン枠に移動し、『ザ! 鉄腕!DASH!!』として様々な企画に挑戦してきた。「DASH村」「DASH海岸」「DASH島」など長期にわたり放送されてきた人気企画の中でも、特に印象的だったのが「城島茂改造計画」「リレー対決」「どこまで行けるか」など、アイドルであるTOKIOが体当たりで挑む企画である。極寒に裸で熱湯風呂に入ったり、電車と全力疾走で競走したりと、これまで行われてきた企画はアイドルのバラエティ番組の範疇を超えた、骨太な企画なばかりであった。そんな企画に嬉々として取り組むTOKIOの姿は、それまでの「アイドルなのに」という言葉を完全に時代遅れにしたように思う。

 ただ過激な企画に挑戦しているだけでは、時に痛々しいだけの映像となってしまいがちだが、TOKIOの5人が誰よりも楽しみ、またそれを面白がっていたことで、見る人に響く内容になっていたように思う。同番組の成功は、現在のジャニーズグループが真っ向からバラエティに挑む1つのきっかけともなったのではないだろうか。

無人島に何か1つだけ持って行くならTOKIO


 また「DASH村」企画では農作業を通じ、農業や先人の知恵による“モノ作り”の大切さを多くの人に伝えてきた。何ごともイチから作り上げてしまうTOKIOに対し、いつの間にか「無人島に何か1つだけ持っていくとしたらTOKIO」とまで言われるようにもなった。

 さらに「ソーラーカー 日本一周」や「DASH ご当地PR課」「0円食堂」などの企画で全国を巡り、地元の名産品・特産品の紹介や地元の人との触れ合いを通じ、地方の魅力を発信することで日本全体を応援し続けてきたTOKIO。番組の歴史と共に、単なるアイドルから大人の男たちへと成長した。今回の放送で当時の映像から自分の人生を懐かしく振り返った視聴者も多かったのではないだろうか。

 番組後半では集合したメンバーがプロジェクションマッピングの桜の舞う映像を見ながら語り合うシーンも。そこに城島が用意した4人の姿の影絵が登場。それを長瀬が番組内で整備したソーラーカー“だん吉”のライトで照らし、花吹雪に重ねたのだが、なぜか4人ではなく5人のシルエットが浮かび上がるサプライズが。それを見た国分太一が「ちょっと待って、それ(影絵)4人だよね? なんで5人映ってんの?」と驚くと、長瀬は「いいじゃん、どうせ5人なんだから」とつぶやく。松岡昌宏も「うんうん」と頷きTOKIOの変わらぬ絆をうかがわせた。これにはSNSでも「シルエットが5人」と驚きの声が多く寄せられた。そして城島が「締めのお手紙」を披露。「この春をもって新たなTOKIOもスタートします。これまでの26年の歴史、思いを胸に新たな旅立ちに励んでいきましょう。これからも皆さんよろしくお願いします」と締めくくった。

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