NMB48 山本彩加は、アイドル最後の瞬間まで輝いていたーー卒業公演をレポート

山本彩加は最後までキラキラしたアイドルだった

 卒業セレモニーでは、「家族が作ってくれた」という花冠をつけて登場。ファン特製の卒業証書など贈り物をながめ、「劇場公演(の出演)は179回か。これだけしか出られなかったんだな」とこぼした。グループ卒業の証である金のプレートも披露され、山本は「私はアイドルに詳しくなくて、芸能界への憧れもありませんでした。でもNMB48に加入し、周りのメンバーに刺激され、私の負けず嫌いな性格が出ました。「ここでも負けたくない、1番になりたい」って。たくさんのつらいこと、大変なこともあり、突っ走る性格だから空回りもしてひとりだけポツンと立っているときもありました。でもメンバー、スタッフさん、応援してくださるみなさんに支えられて頑張ることができました」と感謝の気持ちを語った。

 さらに「アイドルが好きな人は、NMB48には魅力あるメンバーがいっぱいいるので、その子たちを推してください。追いたいものがある方は、それを全力で追ってみてください。「あーやんを推していて良かった」「応援してきて良かった」「誇りです」という言葉が嬉しかった。これからは私にだけじゃなくて、いろんなことに全力で取り組んで、向き合って、何かを得てください。みなさんが幸せになってくれることが一番嬉しいです」と前向きなメッセージを投げかけた。

 「最後まであーやんらしい。弱いところを最後まで本当に見せたことがない」と讃える小嶋。「ありがとうごあいました」と最後のあいさつを終えると、「終わっちゃったよ、急に……」と張り詰めていたものが切れたのが、山本の目から一気に涙があふれてきた。それでも笑顔を取り戻し「こんなにキラキラしたアイドルにしてくれたのは、皆さんです。今までずっと応援してくれてありがとうございました、皆さんのことが大好きです。アイドル、楽しかったです!」とステージから旅立っていった。

■田辺ユウキ
大阪を拠点に、情報誌&サイト編集者を経て2010年にライターとして独立。映画・映像評論を中心にテレビ、アイドル、書籍、スポーツなど地上から地下まで広く考察。バンタン大阪校の映像論講師も担当。Twitter(@tanabe_yuuki)

関連記事