日本からWARPs UP RIKIMARU&SANTAも参戦 “世界”を目指す中国アイドルオーディション番組『創造営2021』
『创造营2021』のスローガンは「世界那么大,我们一起闯(世界は広い。一緒に切り開こうぜ)」だ。番組が「世界」という文字をスローガンに入れたのには、中国のオーディション番組、アイドル、エンタメが次のステージに進んでいることの表れなのかもしれない。中国に海外からの参加者を入れることで、中国国内のアイドル候補生やエンタメ界に刺激を与える。また、中国を越えて「世界」にアイドルやエンタメを届ける動きを強めているようにも感じる。中国のオンラインプラットフォーム・YOUKU(优酷)で2018年から放送されてきたストリートダンスバトル番組も、今年のシーズンには世界各地の実力派ダンサーの参加をアナウンスしていた。世界各国から中国のエンタメに参戦しようと競争はますます激しくなっていくだろう。
毎年、オンライン番組から中国の流行が生まれ続けている。今年はその流行が中国を越えて世界へ向かっているのだとすると、日本はそこにうまく関与し続けることはできるだろうか? まずは、『创造营2021』からデビュー予定の11名に何人日本からの候補生が入るのかを見守りつつ、日本でも次なる一手を考える必要がありそうだ。
■小山ひとみ
中国のZ世代やユースカルチャーが得意分野のライター、コーディネーター、中国語通訳・翻訳者。『STUDIO VOICE』『装苑』『HEAPS』『美術手帖』などに執筆。中国のメディアに日本の情報も提供するなど、日本と中国の「いま」にフォーカスを当てて発信を続ける。TBSラジオ「アフター6ジャンクション」で中国のアイドル、ファッション、ヒップホップ、映画を紹介。2019年12月『中国新世代 チャイナ・ニュージェネレーション』出版。2020年12月12日中国で発売の『村上隆的芸術対談集』中国語翻訳。