関ジャニ∞『キミトミタイセカイ』で通算40作目のチャート1位 ボーカルグループとしての力量が満載のシングルに

 ここでは通常盤のカップリング曲も聴いていきましょう。「Sweet & Bitter」は、GLASS TOPの長代憲治が作曲した、エレクトロにしてスリリングなダンスミュージック。メンバーがシンガロングするパートも用意されています。

 「青春ハードパンチャー」は、ブラスセクションの音色に加えて、2番からは裏打ちのリズムも加わり、疾走感と躍動感に満ちています。メンバーのボーカルの伸びの良さを活かしている点も含め、関ジャニ∞に多数の楽曲を提供してきたGAKUが作詞作曲した作品ならではの魅力でしょう。

 一方、「がむしゃら行進曲 -Re:8EST edition-」は、2014年の「がむしゃら行進曲」を現体制の5人で再録したもの。この楽曲をコロナ禍の2021年に歌うと、今ならではの意味が出てくることにも気づきます。

 新曲3曲の方向性にはバラエティを持たせながら、バラードを軸にして、ボーカルグループとしての関ジャニ∞の魅力を感じさせるシングルが『キミトミタイセカイ』です。

■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter

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