櫻坂46 大沼晶保&増本綺良、斜め上を行く“天然コンビ” 目覚ましい活躍みせる二人の魅力

『Nobody’s fault』(通常盤)
櫻坂46『Nobody’s fault』(通常盤)

 昨年改名し再スタートを切った櫻坂46。その櫻坂46でここ最近目覚ましい活躍を見せているのが2期生の大沼晶保と増本綺良の2人だ。この2人は昨年グループに加入して以来、とにかくバラエティで爪痕を残しまくっている。たとえば、以前番組で出題された「ジブリ映画といえば」というお題に対し、大沼は(物凄い筆圧で)「ダンゴムシ」、増本は(『ハウルの動く城』を知っているにも関わらず)「白雪姫」と回答しスタジオをざわつかせていた。これには司会陣も「このメンバーではこのゲーム出来ませんでした!」とお手上げ状態。このように彼女たちからは、常に想像の斜め上を行く答えが返ってくる。今回はそんな2人に焦点を当ててみたい。

2人に共通する“天然”の面白さ

 大沼と増本。どちらも櫻坂46のバラエティ面で中心的存在の2人だが、彼女たちはそれぞれに違った魅力がある。何事にも全力に取り組むことで動きのクセが強くなる大沼。運動能力チェックで見せたダイナミックなボールキャッチや、特技の反復横跳びで見せるスタートのポーズ“大沼スタイル”などがそれだ。対して、増本は予測不能の異次元な発想力を持っている。ルービックキューブが好きだったりと趣味や嗜好も個性的。まさに“エキセントリック”なメンバーである。

 そしてこの2人に共通するのが、本人たちが自分自身の面白さを自覚していない点である。加入して約1年、冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京)における彼女たちの撮れ高は凄まじく、これだけ使われ続けていれば彼女たちもバラエティにおいてどうすれば面白くなるのかコツを掴んでいてもおかしくない。しかし、2人が誌面で共演した『BUBKA 2021年1月号』によれば、増本は「正直、思ったことをそのまま言うだけなので、テレビで見て『ここが使われるのか』って思うことはよくあります」と答えていたり、大沼にしても「自分では全然面白くないと思ってたんですけどね」とあまりピンときてない様子。2人はずばり“天然”なのである。

 天然の自覚していない面白さ、作為のない笑い。それが最もよく表れたのが、2020年の同番組最大の爆笑をかっさらった“前傾姿勢”と言えるのではないか。それが起きたのがモノボケを順番に披露し誰も被らなければ成功というコーナーでのこと。本来ならばメンバーそれぞれの個性が楽しめる企画だが、実際は全く別のポイントが注目された。目と耳を塞がれた大沼の上半身が、徐々に前へ前へと傾いていったのだ。大沼はこれについて「いや私まっすぐ立ってました」と言っていたが、この無自覚な笑いの面白さは、このシーンに尺を使い過ぎて他をカットせざるを得なかったとその後の放送でスタッフが明かすほど強烈なものだった。

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