釘宮理恵&日笠陽子、『呪術廻戦』第2クール盛り上げる新キャストに注目 声優としての実績、役どころから考える今後の活躍
数々の歌姫を演じた日笠陽子は先生役で登場
日笠は、2007年に『スケッチブック 〜full color's〜』(テレビ東京系)の根岸みなも役でアニメ声優としてデビュー。『けいおん!』(TBS系)の秋山澪や、『生徒会役員共』(TOKYO MXほか)の生徒会長=天草シノなどで知られる。
演技はもちろん歌唱力にも定評がある。『けいおん!』の放課後ティータイムのメンバーとして、2010年にはシングル『GO!GO!MANIAC』がオリコン週間シングルチャートで初登場1位を記録し、第四回声優アワード歌唱賞を受賞。2013年には『進撃の巨人』のエンディングテーマ「美しき残酷な世界」でソロデビューし、4枚のシングルと1枚のアルバムなどをリリース、日比谷野外大音楽堂やZepp Tokyoでもワンマンライブを行った。
『戦姫絶唱シンフォギア』(TOKYO MXほか)のマリア・カデンツァヴナ・イヴや『アイカツスターズ!』(テレビ東京系)のエルザ フォルテなど、歌姫の役を演じることが多いほか、様々なキャラクターソングユニットにも参加。例えば『ロウきゅーぶ!』のRO-KYU-BU!、『BanG Dream!』のAfterglowなど。『マクロスΔ』のワルキューレにも、元メンバー クレア・パドルという役柄で1曲(「涙目爆発音~with Claire~」)参加している。
昨年の『魔法科高校の劣等生 来訪者編』(TOKYO MXほか)では、最強の諜報部員である留学生のアンジェリーナ=クドウ=シールズを演じ、卒業パーティーでバンドを率いて歌声を披露するというシーンが話題を集めた。あのシーンを観て、これまでの日笠の活動と重ねて歓喜したファンも多かっただろう。
クールで透明感がありながら力強さを感じさせるのが彼女の声の特徴で、近年は太い芯も感じさせるようになり、キャリアの豊富さも相まって後進を見守るような役も増えている。例えば『魔女の旅々』(AT-X、TOKYO MXほか)では、黒沢ともよが演じたサヤの師匠のシーラ、『おちこぼれフルーツタルト』(AT-X、TOKYO MXほか)ではマネージャーの梶野穂歩などを演じて、新たな存在感を発揮している。『呪術回戦』で日笠が演じる庵歌姫も、呪術高専準一級術師で京都校の教師という生徒たちを見守る役柄だ。また数多くの歌姫を演じてきた彼女が、庵歌姫という名前の役を演じるというのも縁を感じて面白い。
『呪術廻戦』にはメインキャラクター陣を始め、釘宮や日笠のほかに、中村悠一、関智一、日野聡、松岡禎丞、黒田崇矢、さらに麦人など個性豊かなベテランが勢揃い。凌ぎを削るようなセリフのやりとりは、一言一句聞き逃せない。
■榑林史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。