荻原梓のチャート一刀両断!
NiziU、デビューシングル『Step and a step』が大差でチャート首位に ハッピーな曲調で歌う“自分らしく輝くこと”の大切さ
参考:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2020-12-14/
最新のオリコンチャートによれば、NiziUの『Step and a step』が311,774枚で1位を記録。続いて、King Gnuの『三文小説 / 千両役者』が54,259枚で2位、宮下愛(村上奈津実),エマ・ヴェルデ(指出毬亜),天王寺璃奈(田中ちえ美) from 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の『サイコーハート / La Bella Patria / ツナガルコネクト』が29,826枚で3位という結果となった。NiziUが女性アーティストのデビューシングルによる初週売上枚数で歴代2位を売り上げ、華々しいデビューを飾っている(参考:ORICON NEWS)。
『Step and a step』はNiziUのデビューシングルで、初のCD作品。以前プレデビューとして配信限定でリリースした「Make you happy」を含め計4曲が収録されている。表題曲はプロデューサーのJ.Y. Parkが書き下ろした作品で、〈大丈夫よ そのままで〉という歌い出しに見られるように、ありのままの自分を肯定してあげるような、リスナーに寄り添うメッセージが魅力となっている。〈回り道でいい 自分のペースでいい〉といったフレーズには、コロナ禍で疲弊した人々の心を癒す力があるだろう。
一方でサウンドは、ダンサブルなビートと洗練された多彩な音作りが印象的。そのなかでも、リズミカルでキャッチーなフレーズと、曲のメッセージを伝える日本語詞との絡み合いが絶妙だ。たとえば、サビ頭の英詞部分〈Step and a step〉は非常に軽快でパンチが効いているのに対し、次の日本語部分〈私の歩幅で〉はリズムというより言葉の意味に重点を置いたフレージング。その繰り返しによって、曲のキャッチーさを損なわずに歌詞で伝えたいことを表現している。結果的に日本語の新鮮な響きも感じ取れて面白い。