DOBERMAN INFINITYが歌う、温かい日常や仲間との絆 「6 -Six-」に凝縮された結成“6”年迎えたグループの歩みとこれから
一方で、カップリングの「SO WHAT」は一転して彼らのルーツを感じさせる直球のギャングスタ・ラップだ。否が応でもテンションが高まる迫力あるサウンド、フラストレーションを爆発させるような歌詞、力強く畳み掛けるようなラップは必聴の一言。なお、この曲も『6 from HiGH & LOW THE WORST』の挿入歌だが、こちらはどちらかというと過去の『HiGH & LOW』関連楽曲に近しい曲調となっているので、それらを好んで聴いていた方には特にオススメだ。
そして3曲目に収録されている「DESTINY -S.O.L- feat. SWAY、KAZUKI」は、11月21日に行われたSWAYとKAZUKIによるオンラインライブに向けて制作された楽曲であり、結成後初となるSWAYとKAZUKIのコンビ曲。安定した歌唱力と美声を誇るKAZUKIの真髄とも言える繊細なボーカリング、そしてSWAYの甘く囁くようなフロウがR&B基調のサウンドに溶け込むように調和し、切なくも濃艶な世界観を表現している。これまでのDOBERMAN INFINITYの楽曲ではお目にかかれなかった2人の新たな一面と、表現者としての感性の深みを堪能できる一曲となっている。
今作のタイトル『6 -Six-』は、ドラマ『6 from HiGH & LOW THE WORST』と共通したテーマを有していることを示すのはもちろんだが、それ以前に彼らは自分たちのファンのことを“DOBERMAN INFINITY 6人目のメンバー”を意味する“D6”と称していたり、何より今年はちょうど彼らが結成“6”周年を迎えた年であったりと、“6”は彼ら自身にとって非常に関わりの深い数字でもある。この偶然もまた、「6 -Six-」で歌われているところの“縁”の一つかもしれない。そんなシングル『6 -Six-』は、自粛期間を経た彼らの本格始動を多彩な楽曲構成で表現した、象徴的な一作となった。
■日高 愛
1989年生まれの会社員。