Stray Kids、初オンラインライブ『Unlock : GO LIVE IN LIFE』で見せた“変わらぬ美学”
JYPエンターテインメント(以下、JYP)所属のStray Kidsが2020年11月22日、オンラインライブ『Unlock : GO LIVE IN LIFE』を開催した。
この公演は、SMエンターテインメントがNAVERと業務提携を結んで今年4月から始めたオンライン専用有料コンサート“Beyond LIVE”のひとつとして企画・制作したもので、JYPの男性アーティストとしては初参加となる。「古い伝統や形式、システムを打ち破り、そこから抜け出す」という意味を込めたグループ名にふさわしい今回のステージで、彼らは一体どんな姿を見せてくれるのか。ファンならずとも期待感が高まる注目のライブが幕を開けた。
世界中の視聴者が見守る中、戦闘モードの8人のメンバー(バンチャン、リノ、チャンビン、ヒョンジン、ハン、フィリックス、スンミン、アイエン)が未知の扉を開く映像が映し出された。そして扉の向こうにいるのはStray Kids。自分たちの中にある新しいものを示したいという意思がしっかりと伝わってくるオープニングだ。
記念すべき1曲目は「District 9」。韓国での正式デビュー曲であり、グループとしての決意を表明した、彼らにとって重要なナンバーである。EDM、ロック、ヒップホップを組み合わせたオリジナリティあふれるサウンドを活動当初から手掛けていたことに今さらながら驚いてしまう。
ステージは休むことなく次の曲へ。「Victory Song」「Question」といったクールなダンスポップでは映像を巧みに取り入れたスタイリッシュなパフォーマンスで魅了し、「Side Effects」では、「根拠のない自信という薬を飲んでも心配だ」という不安感を赤いロープを使ったダンスで表現するなど、いずれもオンラインライブならではの演出が光る。
ここでようやく最初のMCタイムとなったが、メンバーたちはすでに汗だくで息も荒い。「オンラインの良い点は、こうして全世界のSTAY(Stray Kidsファンの呼称)たちと一緒に過ごせることですよね」(リノ)、「いつどこにいても、この時間は僕たちだけのものだから! 最後まで最高に! 楽しく燃えつきましょう!」(スンミン)と、ファンに対する気遣いを忘れない。
小休止のあとは、ラードなラップで攻める「Double Knot」とスローバラード「M.I.A.」を披露。Stray Kids内のプロデューシンググループ・3RACHA(バンチャン、チャンビン、ハン)は今までにたくさんのオリジナル曲を作ってきたが、言葉の響きを尊重した前者と、アーバンメロウなサウンドが心地よい後者をまとめて聴くと、彼らの音の引き出しの多さに気付く。
カメラが切り替わると、リノ、ヒョンジン、フィリックスのユニット・DANCE RACHAのステージとなった。「Wow」を歌う3人はよりしなやかでセクシーに映る。しかも、水を張った舞台の上を軽やかに踊る姿はミュージカル俳優のようにきらびやかだ。