“GACKT無惨”によるLiSA「炎」カバー、『鬼滅の刃』ファンからも好評の理由 動画から感じた作品に対する敬意

 今、日本中の人々の心を最も熱くさせているアニメ、『鬼滅の刃』。コロナ禍で映画業界が苦しむ中、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は国内で歴代興行収入5位という華々しい記録を打ち立てている。主題歌の「炎」(LiSA)は、Billboard JAPAN 総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”で4週連続の首位を獲得。テレビアニメ版の主題歌「紅蓮華」に続くメガヒットとなった。

『GACKTの勝ち方』
『GACKTの勝ち方』

 そんな大ヒットソング「炎」を、歌手のGACKTがカバーした動画が今話題となっている。11月9日に「【鬼滅の刃/炎】GACKT無惨が歌ってみた」というタイトルでGACKTのYouTubeチャンネルにアップロードされた動画は、僅か3日で300万再生を突破(11月12日時点)。10万件以上の高評価を獲得し、急上昇ランクにも掲載された。今年1月1日に開設されたGACKTのチャンネルには、有名YouTuberとのコラボやASMRなどのいわゆる王道のYouTuber的なものから、筋トレや英語学習、女性を落とすフレーズの紹介などGACKTならではのものまで、合計100本以上の動画がアップロードされているが、本動画はその中でも圧倒的な再生回数を記録。「炎」の歌ってみた動画は、人気YouTuberのヴァンゆんやエミリン、歌手の後藤真希、手越祐也、川畑要(CHEMISTRY)なども同様にアップしているが、再生回数はGACKTがトップを独走している。コメント欄には、6000件を超える絶賛の声が寄せられており、GACKTファンはもちろん、鬼滅ファンからも好評を得ているようだ。人気曲のカバーとはいえ、ここまで注目を集めている理由は何だろうか。

【鬼滅の刃/炎】GACKT無惨が歌ってみた

最強の悪役・無惨に重なる、GACKTの存在

 まずは、当然ながら『鬼滅の刃』に登場するキャラクター・鬼舞辻無惨のコスプレをしていることが理由の一つだろう。『鬼滅の刃』の人気が高まるうちに実は一部のファンからは「GACKTが無惨に似ている」と言われていたのだが、GACKTの“無惨コス”が一気に話題を集めたのは、10月30日に公開されたInstgramの自撮り画像。赤いカラコンとゆるいウェーブのかかった黒髪で“無惨コス”をしたGACKTの姿は、クールで気品のある無惨のビジュアルイメージにかなり近く、Twitterでも広く拡散された。さらにその後、“無惨コス”で「頭を垂れて蹲え。平伏せよ」と、作中の無惨のセリフを言い放つ動画も投稿され、“GACKT”がTwitterのトレンド入りするなど、大きな話題となった。

 とはいえGACKTの“無惨コス”がハマっている理由は決してビジュアルだけではなく、二人のキャラクター性にも重なる部分があるからではないだろうか。鬼舞辻無惨は、『鬼滅の刃』におけるラスボス。全ての鬼の頂点に君臨する完璧な強さと、登場する度に空気が張り詰めるほどの圧倒的な脅威のオーラを纏う、最強の悪役である。完璧な強さと脅威のオーラ。これらのキーワードは、GACKTのイメージにも通じる。GACKTは、鍛え上げられた身体や隙を感じさせないビジュアル、威厳のある立ち居振る舞いから、人間離れした王者の風格を感じさせる。ハードなスケジュールの中でもストイックにトレーニングを続けて若々しい肉体をキープし、毎年話題になる『芸能人格付けチェック』では圧倒的な知識量から連勝記録を更新し続けている、まさに完璧を貫く男である。その絶対的王者のようなキャラクター性は、芸能界でも唯一無二といっても過言ではない。

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