森朋之の「本日、フラゲ日!」vol.216
V6、日向坂46……ジャンル異なるアーティストが提示した“ダンス表現” 新譜5作よりピックアップ
今年4月にリリースされた5thシングル『Hey,darlin‘』に続く2020年第2弾シングル曲「Winding Road~未来へ~」は、繊細なピアノによるイントロ、90年代J-R&Bをイメージさせるトラック、前向きな意志を反映したメロディが融合したミディアムバラード。ボーカルの八木勇征、中島颯太は、“未来にワクワクを”というテーマで制作された歌詞に強い説得力を持たせ、“どんなにきつい状況であっても、未来に向けて進んでいこう”という切実なメッセージを響かせている。MVではメンバーひとりひとりが、歌詞の内容とリンクしたダンスを披露。リズム、メロディを可視化するような振り付け、リリックの意味合いと紐づけられた表情が一つになった映像からは、彼らの着実な成長が感じ取れる。
初期の楽曲「Gorilla」、「Can you feel it」、大ヒット曲「SHINE」、韓国での新曲「Humph!」、「Dr. BeBe」などを収めた1stアルバム『UNIVERSE : THE HISTORY』は、タイトル通り、PENTAGONの歴史を追体験できる作品。切れのいいヒップホップダンスと瑞々しい表情を堪能できる「SHINE」のMV、学校を舞台にキュート&コミカルなパフォーマンスが収められた「Humph!」のMVなど、映像とともに楽しみたいアルバムだ。ファンへのメッセージを込めた「To Universe」は、本作のために新たにレコーディング。壮大なメロディと〈どんな時も 僕らをつなぐ/大切な約束〉というフレーズが響くこの曲は、メンバーとファンを結び付ける役割を果たしそうだ。
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。