乃木坂46、メンバーも支持する隠れた名曲「ひと夏の長さより…」とは? 『真夏の全国ツアー』に思いを馳せる楽曲のメッセージ性

 放送の中で、新内眞衣は落ちサビの〈来年の夏はまた/きっとここに来るだろう〉の歌詞を読み上げた。思い浮かべるのは、今年開催できなかった明治神宮野球場でのライブの風景、匂い、風。2番サビでは〈この夏は特別だ/僕にとって意味がある/今までと比べられないほど/大切な時間〉と綴られている。生活様式が一変した今、歌詞の解釈の仕方も無意識に違った方向に捉えてしまいがちだが、不思議とこの歌詞は希望の言葉に聞こえてくる。「シンクロニシティ」でも、「世界中の隣人よ」でも歌われているように、乃木坂46はいつだって「はなれてたって、ぼくらはいっしょ!」と私たちにメッセージを投げかけてきた。

 オンエアで、松村沙友理とともに「ひと夏の長さより…」のダブルセンターを務める秋元真夏は、予想外の出来事に涙を流し「すごいプレゼントをいただいた気分です」と感謝を伝えていた。その涙が表すのは、楽曲への思いと毎年重ねてきたファンとのかけがえのない思い出。来年の夏はまたきっと神宮でライブが開催できることを願って。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

関連記事