King & Prince、Little Glee Monster……外部アーティストやイベントなどと交わり制作された作品たち 新譜からピックアップ

清原果耶『今とあの頃の僕ら』(通常盤)

 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』で主演に抜擢された清原果那。彼女自身が歌った主題歌が本作の表題歌「今とあの頃の僕ら」。Coccoが書き下ろした、深く、青く、美しいこの曲を彼女は、すべての意図や演出を取り除いた、どこまでも真っ直ぐな歌声で描き出している。心の奥底と大自然をナチュラルにつなぐような歌詞、大らかに解放されていくメロディライン、オーガニックな手触りのサウンドメイクも素晴らしい。カップリングされた2曲もCoccoが作詞・作曲・プロデュースを担当。アコギの素朴な響き、大切な人とのつながりを描いた歌詞が切なく溶け合うポップス「スキップ」、〈刹那の愛を/永遠にして〉というラインが響く「君に見せる景色」でも、両者の豊かなコラボ―レションが実現している。

清原果耶 - 1st Single「今とあの頃の僕ら 」(Music Video)
みきとP feat.初音ミク(仮)『Butter-Fly~初音ミクVersion~ 』

 アニメ『デジモンアドベンチャー』20周年を記念した“デジモン×初音ミク”のコラボプロジェクトの一つとして制作された「Butter-Fly~初音ミクversion~」がMV付きCD+DVD仕様でリリース。楽曲を手がけたのは、ボカロP、シンガーソングライターのみきとP。米津玄師もリスペクトを表明している名曲「Butter-Fly」(歌:和田光司、作詞・作曲:千綿偉功)のシンプルなロック感を残しながら、初音ミクの特性を活かしたデジタルポップに仕上げている。名作アニメの主題歌とボカロシーンを牽引してきたみきとPのコラボは、現在30歳前後の“デジモン”世代を中心に大きな話題を集めそうだ。

「Butter-Fly~初音ミクVersion~」 みきとP

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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