稲垣吾郎&草なぎ剛&香取慎吾、それぞれのSNSでの表現スタイル 新しい世界を楽しむ3人の発信力

好奇心と感性に、素直に生きる香取慎吾

 もっともSNSとの相性の良さを見せたのが香取慎吾だ。インターネットでの活動を始めた当初「#教えて世界」と、SNSでわからないことについて率先して聞いていた。YouTubeに進出した後も、様々な楽器の先生を呼んでレッスンを受ける『ONPA PLAY』シリーズに通じるものがある。 

香取慎吾がドラム叩いてみた!【ONPA PLAY】

 小学生のころからテレビの世界で生きてきた国民的スター、芸能界の大御所でありながら、そのスタンスはいつだって「多くの人に教えてもらっている」という謙虚さが漂う。それは香取が見る世界はどこまでも広く、そして好奇心が尽きないからこそだろう。 香取は、SMAPとして人気に火がつき始めたころ、偶然乗ったタクシーの運転手さんから「稲穂になりなさい。稲穂の実って伸びれば伸びるほど頭が垂れて下がる。そんな人になりなさい」という言葉をもらったエピソードを繰り返し話してきた。まさに、その言葉の通り、何歳になっても、どんなにキャリアを積んでも、香取の頭はちゃんと垂れ下がる。 

 だから、香取は今も黄色い帽子の「しんごちん」になれる。肩肘貼らずにアートに向き合える。若き才能に対しても感度が高く、お互いに刺激し合える仲になれる。何より香取自身が自分の、そして世界に対する可能性を信じているからこそ、多くの人を巻き込みながら前に進むことができる。 尽きることのない好奇心と、曇ることのない瞳の輝きは、世界に失望してしまいそうになる私たちに「まだまだ遊べるよ」と思い出させてくれるのだ。

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