日向坂46 佐々木久美、ドキュメンタリーで改めて実感する存在の大きさ 自然体なリーダーシップに注目

 日向坂46初のドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』が全国公開されたが、この作品を通じ改めて、キャプテン・佐々木久美の存在の大きさを認識したおひさま(日向坂46ファンの呼称)も多いのではないだろうか。

日向坂46『ソンナコトナイヨ』(通常盤)

 佐々木久美は日向坂46の前身グループ・けやき坂46の1期生として2016年5月にグループに加入。ひらがなけやき時代からキャプテンとしてグループをまとめる存在だったが、家では末っ子で決して他人に指示を出せるような性格ではなかったという(書籍『日向坂46ストーリー』より)。しかし「けやき坂46が好き」という思いから、ごくごく自然体な姿でリーダーシップを発揮し、グループの成長を第1に考えながら活動を続けてきた。今ではオードリーからネタにされているが、『TOKYO IDOL FESTIVAL 2017』(通称:TIF)で声を荒げメンバーを叱ったエピソードは「グループを大きくしたい」という思いが当時から人一倍強かったからだろう。

 持ち前のスタイルの良さを活かし、女性ファッション誌『Ray』の専属モデルとしても活躍している。2018年9月に埼玉・さいたまスーパーアリーナで行われた『東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER』にもモデルとして初出演。同日更新されたブログでは、「もうこのブログをかいている今から緊張してしまっているんです。どうしよう。でも、握手会や、メッセージなどで皆さんからたくさんの励ましをいただいたので、明日は胸を張ってランウェイを歩けるようにたくさんイメトレします! 頑張ってきます」と繊細な思いを綴っていたが、本番では堂々とした姿でランウェイを闊歩していた。

MURUA|マイナビ presents 第27回 東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER

 バラエティ力にも定評がある。『ひらがな推し』(テレビ東京)時代に企画された「楽屋隠し撮り企画」では、メンバーを楽しませたいという思いから、イスのグラビアポーズを取ってみたり、その後佐々木久美の鉄板ギャグとなる謎の動作、“後頭部が一番最後に来る人”を披露したり、やりたい放題だったが、しっかりと視聴者にインパクトを残していたように思う。実際、3期生の森本茉莉も、『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)の中で佐々木久美を憧れのメンバーとして挙げ、中でも印象に残っているシーンということで、後頭部が1番最後にくる人を佐々木久美とコラボで披露していた。

 冠番組でのオードリーとの絡みも見事だ。オードリーは佐々木久美に対し“おばさんキャラ”で弄るなど、他のメンバーに比べると強めに接している節があるように感じる。しかしこれは佐々木久美の頭の回転が早く、しっかりとフリに対応できるという信頼があるからこそだ。『ひらがな推し』時代に行われた大喜利企画でも頭の回転の速さを見せつけていた。「Q. けやき坂46がアカデミー賞を受賞した作品は?」というお題に対し「東村(芽依)主演の『耳をすませば』」と回答してみせて、スタジオを爆笑に包んだのだ。比較的大人しく小声な東村の特徴と誰もが知っている名作映画を瞬時に掛け合わすというテクニックに、若林正恭も「正解だなコレは」と関心していた。

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